ポックルの対戦記録

とある毒ポケモン使いの考察記録です

魔改造ヒートロトム考察【シングル】

・はじめに

 

「魔界ロトム」という型のロトムはご存知だろうか。ヤツの技構成は、「おにび、みがわり、あやしいひかり、ほうでん」である。ただ、これだと耐久ポケモン相手の際、誤魔化す事は出来るかもしれないが、突破は困難となるだろう。そこで、我流の魔改造(アレンジと読む)を施してみる事にした。

 

・試験運用

まず、おにびをどくどくにして運用してみた。これで耐久は確実に潰せるだろう…と思っていたが、おにびである合理性は想像以上であった。

 

どくどくの問題点

  1. ドリュウズに有効打なし
  2. 物理相手を誘う際におにびの方がメリットが大きい
  3. ゲンガーなど、どくどく無効勢へほうでん選択を強制される
  4. 起点回避がほうでん麻痺依存となる

 

※それぞれ、「有利対面でみがわりを残し、相手の交代先へ撃つ」というシチュエーションや、「みがわり越しに対面した相手を状態異常にする」というシチュエーションを想定していただきたい。

 

1,3について。

ドリュウズに関してはパーティ次第でどうにかなるだろう。無効勢に関しても、おにびも炎に無効にされるので一長一短であるから、パーティによってはどくどくの方がいい場合もあるかもしれない。

 

ただ、2,4に関しては相当問題である。

 

2について。

ヒートロトムに抜群を突けるタイプは水、岩であるが、水は電気技で抜群を取れる以上一概に不利とは言いがたく、水ポケをヒートロトムに後出ししてくるケースは少ないと言えるだろう。するとヒートロトムに後出しされるポケモンは必然的に岩技持ちが多いという事である。無論岩技はほぼ物理技であるから、後出しされる相手にはおにびの方が美味しい可能性が高いのは道理だろう。

 

4について。

上記の通り、物理を誘うので物理ポケが強引に起点にしようとしてくる場合がある。例えば襷パルシェンなどを死に出しされたら厄介であるだろう。ほうでん麻痺を引けず殻を破られたら相当厄介であるから、機能停止を狙えるおにびが優先されるシチュエーションであると言えるだろう。

 

 

以上の理由から、どくどくで耐久ポケを処理する考えだと、本来有利に進む試合を逃す事が分かった。ではコンセプトを変えず、耐久ポケに強くなるためにはどうすれば良いのか。簡単な事である。

 

あやしいひかりの代わりに、ポケモン界最強の技、「いばる」を採用する。

 

これしかないだろう。

「いばる」とは耐久相手には滅法強い技である。自傷ダメージが大きくなればハピナスのような低いAの持ち主でない限り崩せるのは†経験則†から明らかである。これにより、おにびのままであっても耐久崩しが可能となるのではないか、という仮説の元、運用してみた。

 

・試験運用2

 

いばるの問題点

  1. 物理に引かれた際に恐ろしい事になる
  2. たまに外れる

 

1について。

ガルーラなんぞ投げられた日にはパーティが壊滅しうるので、裏には無効役兼みちづれ役のゲンガーさんを投入する事でリスク軽減を図った。やられても50%で助かるので気にしない事にする。逆に言えば物理に引くタイミングを読んでおにびを撃つ読みが有力であり、通せば機能停止なので要は"択"である。

 

2について。

ここのデメリットを差し引いてもお釣りが来るレベルのメリットが自傷ダメージの大きさにあると考えた。

 

 

総合して見ると、やはりいばる採用は好みの問題であろうか。明確にメリットが見えても手を出しづらい技である事は確かであるので、一概にいばるがあやしいひかりに勝っているとは言い難い。故に、「私自身がいばるという技が好みである」という点が大きな採用理由となるだろう。

 

以上で魔改造ロトムが完成した。技構成は「おにび、いばる、みがわり、ほうでん」である。

 

・調整

 

残飯を食べる回数が必然的に多くなるので16n+1調整は是非とも施したい。すなわちH145をまず確定とする。この型自体がヘラクレセドランの並びに非常に有利であり、Cを130まで伸ばすとH193D127ヒードランのみがわりをほうでんで確定で割れるのでそこも確定としよう。続いてSラインだが、ヒードラン抜き調整でも構わないと思ったが、マンムーに先制おにびを入れられるメリットを考え80族抜きが候補に入り、さらにギャラドスに有利となるため81族抜きまで振る価値があるだろう。無論最速でも構わないが、最速85族はなかなか存在せず、居たとしてカイロス程度であるから切るものとする。82〜84にはブーバーン、スカタンクパンプジンしかおらず意識する価値は低いだろう。よって81族抜きまで振るものとし、残りをDに回すと無振りドランのマグストを良い感じの乱数でみがわりが耐える事が分かった。

よって調整は以下となる。

 

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※NNはこの型を思い付くきっかけとなった大先輩から。クレッフィに投げる場合が多いのでA個体値は0〜3推奨である。

 

オススメのパートナー

 

状態異常を撒き散らすので、やはりたたりめゲンガーが真っ先に挙げられるだろう。ゲンガーボルト対面など、ロトムを引き先として扱える対面も多く、非常に扱いやすいコンビと言える。

比較的サイクルというより居座りを視野に入れた型なので、対面構築寄りの構築のクッションとして入れると良いかもしれない。ガルガブゲンヒトム、などなど。

また、イカサマ持ちとも相性が良い。麻痺させておけばいばるで事故った最悪の場合でも上から縛れるだろう。

 どくどくを食らうと機能停止したも同然なので、どくどく無効ポケと組むのも推奨したい。これもゲンガーで足りるのだが……

パートナー枠も状態異常を撒けると、一手早く展開可能なのでさらに動きやすくなる。これもやはり筆頭はゲンガーであろう。他にもガブなどの耐久ポケを誘う枠にどくどくを搭載しておいたりなど、工夫方法は無限大であるといえる。

 

 

・さいごに

結局試行錯誤した結果、あやしいひかりかいばるかが択となった。

無論、あやしいひかりの利点も大きいので、「いばるの方が勝っている」と述べている訳ではない。ただ、現環境では魔界ロトムといえば当然のようにいばるではなくあやしいひかりを搭載しているので、そこに一石を投じたいと考えた。実戦での使用感は個人的にはあやしいひかり以上の性能だと感じたので、いばる価値をここで紹介した。