・はじめに
メガゲンはC222を想定し対策されるので、ひかえめにすれば確定範囲が広がると期待できる。当記事では、ひかえめにする利点と欠点を考察していこう。
・ひかえめのメリットと技構成
まず「耐久に少し振ったメタグロスが増えてきた」というところからひかえめに着目した。ひかえめにすることで、大抵の構築記事で見たメタグロスを確定、乱1の場合でも超低乱数を引かない限り確定とわかった。
すなわち、ひかえめ型は「対グロス軸特化」の型にしていくことを推奨する。
ここで、グロス軸のパーティとして、S11に参考にする人が多いであろう、S10の最終一位の並びを見てみる。
並びは、ゲッコウガ、ミミッキュ、メタグロス、ジャラランガ、コケコ、ボーマンダである。これに有利を取れるように技構成を考える。
この構築のマンダは準速ASなので抜けている。無振りマンダはこごかぜで確1なので、マンダグロスどちらが来ても有利なようにこごかぜは入れたい。他の構築相手でも、最速でない限り上を取れる。
ゲッコウガ、ミミッキュは技を弄ろうが不利なので対策は他で行うとして、ジャラランガには勝てるようにしたい。なので、マジカルシャインの採用を考えたい。
最近ジャラランガは増加傾向にあり、ジャラランガはメタグロス軸に入りやすい傾向もある。ピンポイント気味にはなるが、マジカルシャインは「対メタグロス軸特化」を目指すならば有用だろう。サザングロスの並びも、サザンがスカーフでなければ1匹でみることが出来るし、交換読みでサザンを狙ってマジカルシャインを押すことも可能だ。
最後の枠には、気合玉orヘド爆を推したい。ひかえめの気合玉ならH振りメガバンギを確定で落とせるので、せっかくひかえめにするのだから是非入れたい。
ヘド爆は等倍打点に。また、グロス軸に入りやすいレヒレを狙い撃てるのは、グロス軸に役割を持つ上で大きい。なお、コケコには上を取られるのであまり撃ちたくはないし、そもそもこごかぜ+シャドボでも確定が取れる。
ただ、臆病と違い火力があるので、例えば臆病のときの「こごかぜ+ヘド爆でリザx確定」は、シャドボでも再現可能であるから、ヘド爆を採用する理由としては薄い。また、無振りテテフもひかえめならばシャドボで確定が取れるので、やはりヘド爆を採用する理由にはならない。(どちらも、耐久振りの場合を考慮すればヘド爆があるに越したことはない。)
・最速でないデメリットの考察
ひかえめの場合、S実数値は182止まり。最速114族と同速である。ジャローダ抜きなので、これ以上sを削ることは想定しないが、あえて後述のアーゴヨンの流星群耐え調整のため、1だけSを削り「メガルカリオ抜き、ジャローダと同速」にした、0-0-0-252-12-244のような振り方もアリだろう。「特定の仮想敵の、ある技の6.3%」のためだけにジャローダ抜きを切るのは勿体ないとは思うが……
なお、Cを244振りにすると今度はバンギやグロスへの乱数がズレていくので、こちらも削りたくはない。
さて、最速でないデメリットについてだが、ゲンガーミラーや対コケコでの同速対決ができない点を筆頭に、115〜130族に抜かれるポイントが最速でないデメリットである。具体例から考察しよう。
115〜130族のメジャーポケを挙げていくと、先に述べたメガゲンガー、コケコに加え、ゲッコウガ、アーゴヨン、メガボーマンダが挙げられる。(他にもライコウ、アグノム等も挙げられるが、個体数的に考察は割愛)
ゲンガーやコケコは、相手視点だと同速対決、かつ同速対決に負けると確1に見えるので、相手の動きを読む上で意識しておきたい。なおコケコの10万は耐えるので、こごかぜ→シャドボの流れで突破可能だが、デンキZやボルチェンだとアウト。相手にゲンガーを受けられる枠がいない場合、ボルチェンが飛んでくることも多いので要注意である。
対ゲッコウガについては、色々な型を想定するとかなり受け出しがしづらいので、この型を採用する上で非常に気をつけたい相手。元々襷型には不利を取るし、ゲッコウガ側も居座る場合が多い。
しかし、一応こちらからもマジシャや気合玉で打点があるので、襷や悪波の線を切れたならば対面処理を狙っても良いだろう。
対アーゴヨンは、そもそもサイキネや催眠等の技がない場合は不利気味なので、抜かれたから状況が変わるとは言い難い。ただ、素の流星群はD4振りメガゲンガーで最高乱数切り耐えなので、龍zさえ切らせることが出来れば、こごかぜで対面処理が狙える。
メガボーマンダについては、最速メガボーマンダの可能性を切ることになる分、C補正のお陰でこごかぜで突破できる確率も上がっている。
竜舞搭載の場合は意地ASが多い印象なので、ゲンガーが抜かれればむじゃき両刀フルアタであると決め打ちし、その型であれば裏で対処できるよう筆者はパーティや戦術を弄っている。ここについては一番「臆病にしたい」と感じられるポイントなのかな、とは思うので、パーティと要相談だろう。
ひかえめの採用理由にも書いた通り、このゲンガーはグロス入りに対して積極的に出すことを目的としている。グロス入りのメガ枠はグロスマンダの2メガが多いので、対マンダの考察は特に強く意識しておきたい。
・さいごに
以上がひかえめメガゲンガーの考察だ。現環境で、臆病の採用率は90%を超える。ひかえめの割合も存在するが、スカーフや襷等の奇襲型が多いのではないたろうか。
この記事は、そういった「メガゲンガーといえば臆病前提で型を考える」という"常識"を疑う立場からの考察だ。
技構成等は、毒統一としての目線からの考察色が強いので、読者のみなさん各自で弄っていただきたい。この記事を読んだ方の、新たなる型考察の参考になれば幸いである。