ポックルの対戦記録

とある毒ポケモン使いの考察記録です

【雑記】5:5最弱の法則【択ゲー】

択ゲーの話。

 

・概要

昔は「択ゲーが上手い人」が評価される風潮があったが、そんなものは心理学を応用するメンタリストですら、実際相手と対面して喋ることでようやく引き出せるものであり、本来「択を発生させること自体が弱い」というお話。マイナーポケモンの採用の際に特に心がけたいこと。

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※択ゲーに勝てるメンタリストのイメージ

 

・本編

さて、択には幾つものシチュエーションがあるが、大別すると2つ

 

・確定なじゃんけん

・不確定なじゃんけん

 

となる。

 

確定なじゃんけんとは?

確定なじゃんけんとは、技が見えてないなどの不確定要素がなく、一定確率でこちらが勝ち、一定確率で相手が勝つ場面のことだ。

 

「確定なじゃんけん」のうち、5割の2択は、お互い手の内がバレており、2択を制すれば勝ち、負けたら負けという至極簡単な択である。

命中等が関係して、確率がズレたりもするが、同列で語る。

 

要は、終盤で交換するかしないか、みたいな局面に多いやつ。

 

5割でない「確定なじゃんけん」として、不意打ち択のような、有利側と不利側がはっきりしているような物もある。

 

有名な顔の鋭利な某ギャンブル漫画で言う「Eカード」の局面も、「確定なじゃんけん」の派生形と見なせる。

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※もちろん稀だが、不利側に負けまくることもある・・・!

 

では、「確定なじゃんけん」以外の択ってどんな状況を指すの?となる。

 

確定なじゃんけんで有利側を持つには、構築段階での考察が必要となる。実戦でどれだけ頑張って考えても、そりゃサイコロをめっちゃ悩んで振ってるようなものでしょ?

相手は画面の向こうの存在であるから、心理のヒントはほぼ存在しないだろう。

 

daigoがレートをやっても別に圧勝しないと思う。知らんけど

 

 

不確定なじゃんけんとは?

不確定なじゃんけんとは、情報の開示がなされていない択を指す。

6世代では「相手のガルーラが不意打ちを持っているかの段階が既に択になっている」とよく言われていたが、まさにそれが「不確定なじゃんけん」の良い例だ。

 

相手の持ち物、技次第では勝率が変わる、というタイプのやつが多い。

確率を計算するなら、場合分けして足さないと確率が求まらないタイプのやつ。

 

本記事はこっちを語りたい。

 

・不確定要素と読み

持ち物、技などの不確定要素は、選出画面や対戦中の相手の動きから推理するほかない。

そのために必要なのは、例えば持ち物なら「相手のパーティは○○が重そうだから☆☆の持ち物は半回復木の実やな」みたいな知識・経験則である。

 

相手の立場に立ったとき、その並びで何をやりたいか、構築からの推測はある程度可能だ。

 

また、論理的に型を割り出せずとも、「この並びと当たった時、いつも○○はスカーフを持ってる印象がある」みたいな、経験則によるものも強力な択の補強になる。

 

では、それすら不可能な不確定要素があったら…?

 

不確定な2択を与える代表として、リザで考えてみる。

 

・例:リザって強いの?

レートは6割勝てれば成績が良いとされている。

簡単に考えるため、仮に61シングルを考察するとする。

 

リザを採用するのは強いかどうか考えよう。

 

リザの強みは「xかyか相手にはわからないこと」である。

61シングルで例えたのは、「完全にリザがxかyかを判断する材料がない」という状況で考えるための仮定だと思ってほしい。

 

完全にわからない場合、xyの両対応はほぼ不可能であるから、相手はxかyかを決め打たないといけなくなる。

yだと読んでxなら負け、逆もまた然りである。

 

この際、純粋に読みが通れば100%勝てるとしたら、リザ側の勝率は当然5割に収束する(大数の法則)

 

しかし、5割の勝率ではレートは全く上がらない。期待値は1500のままである。強くない。

 

では次に、リザがyと思われやすい構築を組んだとする。

 

相手はy読みで行動してくるから、yに強いポケモンに有利な型にすれば、勝率は5割を上回るのではないだろうか?

 

エアスラを採用したリザyは、ドヒドイデのケアとして優秀であるが、yだと相手に伝わらなければ、剣舞xが想定されるのでドヒドイデを出さないように仕向けてしまう。

 

つまり、選手誘導の話にも繋がるが、完全に5分の択を発生させるのはかなり弱そうだと分かる。

 

仮にリザyを、リザyに有利とされる型に逆に有利を取れるような型にカスタマイズしたのであれば、わざとリザyに見える(バレる)構築を組めば勝率が上がりそうだ。

 

つまり、「読まれないことは強い」は必ずしも正しい理屈ではないと言える。

 

体感なので信用に値するかは分からないが、上位構築のリザは、むしろどちらか判別しやすい傾向があるように感じる。

 

 

・強いマイナーと弱いマイナー

マイナーの強みは、やはり読まれないことだと思う。しかし、「読まれない」の中には「読めないじゃんけん」「絶対に読めない」があると考えられる。

 

読めないじゃんけんはリザの例のようなもので、読めなくても確率で当てられてしまうものである。

他にも、知名度が微妙で、相手が知ってるかどうか依存になるものもここだろう。(だからクラゲに宿り木を撃つのは許さないってことだ!いいな!!)

 

一方、絶対に読めないというと、完全に新規開発した「自慢のポケモン」にあたる。

相手が知らないことがほぼ確定しているものだ

一応、再戦などで100%はないので、「ほぼ」確定としている。

 

例:バシャーモvsゴルバットの対面でゴルバットがブレバを打ってくると思うバシャーモはまずいないだろう。バシャーモは居座り、ブレバは確実にバシャーモにヒットする。

 

絶対に読めない択ゲーは、「択」から100%の「確定事項」となる。

読まれる可能性のある択ゲーは、「偏り具合がどちらかは具体例に依るが、基本的に択の通りやすさに大小がある。

 

通りやすさが大きい方の択を選ぶようにプレイングを精査できれば、シンプルな話だが、勝率は上がる。

 

 

・5:5最弱の法則

もう、読者の方にはタイトルの意図が伝わったと思う。

プレイングが完璧と仮定するなら、通りやすさが5:5 つまり完全に5分の択が発生するのは、他の択と比べて最も弱い。

 

「読まれないことは強い」と簡単にいうが、5:5も「読まれない」場面であるから、「読まれないことは強い」は部分的には誤りである。

 

10:0が最強で、5:5は最弱。

 

もちろん、9:1の択で1側を選んじゃう、なんてことが有ればこの理屈は破綻する。

 

理想論は、10:0の択が発生するよう戦略を組み、10を選べるように戦術を組む。

戦略と戦術の違いは、大局的な作戦が戦略、局所的な作戦が戦術だと思ってほしい。

 

 

・10:0に近づけるには?

勿論、最も読まれないのは「今思い付いたオリジナルの型」である。

先程ゴルバットのブレバで例えたが、これは世間の印象のお陰で10:0に近いものだと考えている。

 

一般的なトレーナーに「ゴルバットといえば?」「対戦でゴルバットを見たら何を想定する」なんて聞いてみると分かりやすい。

まず大半は「毒羽」と答える。

研究熱心な方は「とんぼ、すりぬけ」などまで答える。これを言ってくれると凄く嬉しい気持ちになる。

 

つまり、とんぼやすりぬけは5:5に近づける要因の一つである。

 

ただ、ここで大事なのは、この事から「じゃあとんぼやすりぬけは弱いの?」って思わないで欲しいということ。

 

だって、そもそもすりぬけやとんぼ絡みで択を発生させないように気をつければ問題ないわけでしょ?

 

どくどく、はねやすめは10:0の10側で想定されるので、こちらが打ちたいようなターンの相手の行動は非常に読みやすい。

☆とんぼ、すりぬけは読む人と読まない人がいるので、相手の行動が読めない。なので択を発生させないようにプレイングを練る。

ブレバは10:0の0側で想定されるので、こちらが撃ちたいときの相手の行動を落ち着いて考えてから選択する。

 

⚠️ここでブレバは撃てば通るのかというと、わりと通らない時がある。

これは、ブレバが読まれたのではなく、別の何か理由があって引いた可能性があるので、そういうときは安易に型バレと見なさず、相手の意図を考察しよう。

 

 

・さいごに

立ち回りの精査って案外奥深いな、って話でした。

5:5は最弱とざっくりタイトルしたが、要約すれば「相手に読まれないのは強そうだけど、そのせいでこちらも相手の行動を読めないのは弱くないか?」ってこと。

☆読まれないなら読まれないなりに10:0の択を目指して地雷を仕込め

☆読まれることもある意味10:0だから、逆に強いかもしれないぞ

☆5:5になればなるほどレートは溶ける。せめて6:4くらいの偏りは欲しいで

 

以上です、強い人たちと話してるうちに思ったことでした。

 

8世代でもブログ書くと思うからよろしくね(:] ミ