ポックルの対戦記録

とある毒ポケモン使いの考察記録です

【S6使用構築】三種の巨大毒統一

久し振りの毒統一の構築記事です。

 

・構築経緯

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圧倒的な汎用性を誇る受け枠クサイハナは現環境で必須級であると考え、クサイハナを入れた非統一構築を数シーズンにわたって扱ってみた。

これは自身の8世代・ダイマックス環境への無理解を解消するための研究の一環で、毒統一に応用できる知識を得るまで扱うつもりだった。

 

そして、クサイハナ入り構築で重く感じたダイジェット勢への対策補完として自然と採用されたストリンダーを見た瞬間、本構築の基礎が固まった。

 

受け切りのクサイハナと、クサイハナで受けきれない相手に受け出して、高負担をかけられるストリンダー。

しかしこの2匹では速度が足りず、上から崩し枠に等倍制圧される可能性がある。そこで高速アタッカーを採用する必要が出てくるわけだが…

 

現環境の高速アタッカーは軒並みドラパルトに勝てない。

 

当然で、明確に途轍もなく速いヤツがトップにいる環境で、高速アタッカーが活躍するにはどうすれば良いのか。

 

この課題を解決できるのが、なんらかの手段でSを上げられるアタッカーだ。

 

そこで、ハリーセンに着目。すいすいダイマアタッカーであり、じごくづきでドラパルトへの打点も確保できる。

 

さらに、ハリーセンが水技に頼りがちであることから、水半減枠に弱い。

 

そこで、ギャラドスなどを対面処理できる裏のダイマックス枠として新規開拓できたダストダスが活躍する。

 

試運転の結果、

ダストダスが通りにくいアーマーガア、ドラパルトにはハリーセンを通す

ハリーセンが通りにくいギャラドスにはダストダスを通す

と補完が取れており、エースの双璧が完成した。

 

さらに、受けの軸とエース以外に欲しい枠として、7世代までの自分のクセなども踏まえて、先発枠がいた方が立ち回りやすいと判断。

タスキが余っていることからタスキゲンガーと、初手でほぼ出し負けないスカタンクを採用し、本構築となった。

 

過去に使った個体から、新規開拓個体まで混ざって絶妙なバランスを取れた。

 

キョダイマックス個体が6匹中3匹という不思議な構築で、見栄えが良い。

 

では、詳細紹介に移る。

 

 

・構築詳細

 

ゲンガー@襷

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努力値:0-0-52-204-0↓-252↑

実数値:135-85-87-176-85-178

技構成:ふいうち シャドーボール きあいだま のろい

 

調整の意図

・ドラパルトのドラゴンアロー確定耐え

(B低下のうまみが薄いのでキョダイマックス個体)

 

役割:先発枠、後発ストッパー

 

シャドボ+不意打ちで襷ドラパルトにも対面で勝てるゲンガー。

 

不意打ちは択を作る局面が多いが、この型は比較的読まれることは念頭に置きたい。

不意打ちを読まれたことが負け筋となる場合は積極的に不意打ちを押さない択を選びたい。

 

気合玉はナットレイを突破する手段の1つとして持たせた。

呪いの枠は滅びとか道連れとかにするかも悩んだが、相手の2匹目のダイジェットの起点にされない方が強いと考えたため呪い。

実際有効で、裏のダイウォール等を絡めて圏内に入れる詰め方が魅力。

 

 

ストリンダー@チョッキ

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努力値:180-0↓-28-172↑-4-126

実数値:173-106-94-171-91-111

技構成:ほっぺすりすり たたりめ オーバードライブ ばくおんぱ

 

調整の意図

・H→16n-3(すくなめ)

・HB→陽気珠ミミッキュの威力130ダイホロウを確定耐え

・C→オーバードライブでH4ダイマックスギャラドスを確定1発(ダイストリームはギリギリ耐える)

※ダメ計アプリの内部関数ミスが発覚し、実際は87.5%の乱数1発でした。失礼しました。

・HD→臆病サザンドラのメガネ流星群を確定耐え

 

役割:サイクルで高負担をかける、麻痺を撒く、対面処理

 

クサイハナの補完として入れたサイクル枠。トゲキッスがダイジェットしてるだけでゲームセットは勘弁なので…

 

サイクル枠と言いつつ、メジャーどころへ対面で勝てるように色々と調整を施した。

ある程度対面性能があることで、先発枠、ダイマ枠、と2匹出した後ラストの詰めに使うことができ、活躍させやすい。

特性の関係上、ダイマしないで選出できる状況を整えてしまえば、選出パワーが最も高いといえる。

 

世間一般のチョッキストリンダーはもっと耐久に割いて対面で勝てる範囲を広げていることが多いが、個人的にはCをあまり削りたくないことから、この調整ラインに留めた。

 

キョダイマックス個体にするか否か、だが、この型の場合はキョダイマックスが強いと思う。

なぜなら、下から叩くことが多い関係上、ダイサンダーのエレキフィールド恩恵を受けるシチュエーションは少ないからだ。

 

一方でキョダイカンデンは5割とはいえ、どちらに転んでも美味しい展開になりやすい。

どちらになるか五分五分なのは弱いと思う人もいるかもしれないが、冷静に考えて5割で麻痺する技が弱いわけがない。

 

あと、このポケモンは毒統一の中でも更に更にドリュウズを呼び寄せる性能に長けている。

 

詳細は後述するが、この構築はドリュウズを出させた試合の勝率が非常に高い。

ドリュウズ入りへの選出誘導としては、この上ない仕事をしていると思える。

 

※姿について

 ローとハイのどちらがいいか、については世間一般には

「ギアチェンジを想定させられるからハイがよい」

とされているが、これは一概に正しいとはいえない。 

 

たとえば有利対面でドリュウズ交換読みでクサイハナに釣り交換をする局面があるが、相手に(まずほぼないのだが)ギアチェンジ読みでクレベースにバックされたら戦略が破綻する。

とくにこの構築はステータスも低く、一度の読み外しが負けに直結する。

読みの精度を落としてしまう要因はできるだけ排除したいところだが、上記のような特定プレイヤーにのみ通るトラップの類は、同一局面で相手依存の択を増やしてしまう。

相手が知らないことは必ずしも有効ではない。知られる強さを無視してはならない。

 

つまり・・・

あるプレイヤーには通る択Aと、ほかのあるプレイヤーに通る択Bの割合は、なるべくどちらか一方に偏らせるべきである。

「ワンチャンが掴める」という甘い誘惑で、「読まれない可能性があがる」といったフレーズに妄信的に騙されないよう。

 

 

 

ダストダス@弱点保険

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努力値:0-244↑-20-0↓-0-244

実数値:155-160-105-×-102-126

技構成:こらえる じだんだ ダストシュート だいばくはつ

 

調整の意図

・HB→ダイマックス状態で、陽気ドリュウズの威力130ダイアース確定耐え

・S→くだけるよろい発動後、スカーフ100族抜き

 

役割:裏のダイマックスエース、初手ダイマックス戦法、非ダイマ荒らし枠

 

相手のパーティにアーマーガアがいないときは基本的に選出。弱点保険持ちは選出パワーが最も高いので、必然的に選出率は高い。

 

とくに刺さりがよくて、さらにドリュウズがいる相手には先発で投げる。大概ドリュウズからくるので、初手ダイマックス必勝パターンで嵌めることができる。

 

1ターン目

ダイアタック選択。ステロを撒かれた際に次ターン上を取るため。

 

地震ならくだけるよろいと弱点保険が発動する。ダイアタックのダメージは30%、弱点保険発動で60%ほど

 

2ターン目

ダイアースかダイアタックでドリュウズ突破。交代される可能性もあるので、裏を意識した選択。ダイアースを打てるならD上昇のために打つ。

 

3ターン目

相手がダイマックスを切らないとこちらの弱点保険発動後の攻撃を耐えることはほぼないため、ダイマックス読みでダイウォール。そうでなければ殴り続ける。

 

4ターン目

上から大爆発で退場

 

 

という流れで相手のダイマックスターンを2ターン枯らしつつ大幅に荒らして退場できる。

 

ここだけ書くと机上論とはいえ、実際に通るから面白い。

ドリュウズが初手に来る確率が圧倒的に高い構築が故の為せる技である。

 

 

その他、裏のダイマックス枠として出す際には、有利対面からくだけるよろい発動による全抜きを目指す。

 

また、ダイマックスせずとも、こらえる→大爆発である程度対面性能が保証されるので、ハリーセンなどと併せてダイマックスしない枠としての選出が叶う。

 

くだけるよろいが発動しないと対面性能が保証されない点は注意されたし。

 

 

ハリーセン@ラムのみ→いのちのたま

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努力値:20-196↑-124-0↓-4-164

実数値:143-154-121-×-76-126

技構成:つるぎのまい じごくづき きしかいせい たきのぼり

 

調整の意図

・HB→ステロ+陽気ドリュウズのダイアースを最高乱数以外耐え

・S→すいすい発動後スカーフ100族抜き

ダストダスと同速にすることで、S関係の把握が容易である

 

 

役割:ダイマックスエース

 

選出するときは必ずダイマックスさせる。つまり、ちゃんと刺さっている構築にしか出してはいけないのだが、ほかの5匹はどれもダイマックスせず戦う想定の型であるから、ダイマックス競合で困ることはすくない。

 

つるぎのまいを積めないとそこまでの抜き性能は発揮できないので、なるべく積める機会を増やしてやりたい。そこでラムのみを採用し、あくびカビゴン等の対面で積める機会を作成した。

が、火力不足が否めないので、いのちのたまに変更。一長一短で再考の余地あり。

クサイハナの後攻ねむりごなから無償降臨、つるぎのまいの流れは健在で、多くの相手に強引な積みを通せた。

 クサイハナとの相性補完に優れるので、炎や氷技のこだわり持ちに対して繰り出して積むことも。

 

また、ダストダスが詰まされるアーマーガアの主な突破手段はコイツになるのはここだけの話。対面からではなく、クサイハナのねむりごなを当てる必要があるが……。挑発持ちに対してねむりごなを外すとゲームエンド。

 

 

攻撃技の構成には諸説あり、雨が枯れた後も上を取れるダイジェット用のとびはねるや、上から退場する強みはダストダスと同様なので、大爆発を入れるのもいいかもしれない。

が、ダストダスが苦手とする相手へのケアを考えるとこの構成になる。

 

ダストダスがアーマーガアの次に苦手なのはナットレイ、その次点でドラパルトが挙がる。

ナットレイ、ドラパルトへ打点が欲しいならこれしかない、と定まった。

 

 

クサイハナ@輝石

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努力値:252-0↓-252↑-0-4-0

実数値:167-×-134-105-96-60

技構成:ちからをすいとる ねむりごな やどりぎのタネ ギガドレイン

 

調整の意図

単なるぶっぱ………というわけではなく、

ギャラドスのダイジェット確定耐え

ドリュウズのダイアース確定3発

がぴったり達成できる。

 

 

役割:後攻催眠クッション、アタッカーへの詰ませ

 

構築の原点であり、数多の相手を3タテした詰ませのプロ。

単体性能は毒ポケモンの中でも頭一つ抜けており、今作の毒タイプでムゲンダイナの次に強いのはクサイハナと言ってよい。

 

やどりぎとねむりごなという2つの「相手を選ばない高負担技」を使えるのが本当に優秀で、やどりぎを当てた相手には、相手が寝てようが寝てまいがねむりごな連打。

引けば複数眠り、居座ればやどりぎの持続という残酷な二択を迫れる。

 

相手のHP実数値を高精度で判定できる技、やどりぎのタネ

本構築では、とくにヒートロトムのケアが課題となりやすい。が、交換側のやどりぎで吸収し、回復量からH振りか否かを判定すれば、CSロトムはほぼ間違いなく拘っているので、オーバーヒートに固定できる(トリックや電気技ならねむりごなが入る)。

よって、ハリーセン剣舞が通るので、ヒートロトムをケアしつつ全抜き姿勢が取れる。

 

 最終日にねむりごなを外しまくったお茶目な子。

 

スカタンク@シュカ

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努力値:228-60-180↑-0↓-12-28

実数値:207-121-121-81-83-108

技構成:イカサマ だいもんじ どくづき ふいうち

 

調整の意図

・A→イカサマ+ふいうちで陽気ASドリュウズを確定突破可能(A60でふいうち圏内になる)

・S→麻痺ドラパルト抜き+1 4振りFCロトム抜き

・H→16n-1となる最大値

・HB→+2珠ミミッキュのじゃれつくを確定耐え

 

役割:対面処理 先発枠

 

先発でアタッカー相手に優位に立ち回れる枠。カビゴンカバルドンなどの受け系のポケモンには弱いので、クサイハナとセットで選出する。クサイハナは一般的に受け系に強い。

 

ほぼHB振りなので、いろんな攻撃を耐える数値を再現しつつ、イカサマで火力も不足しない。実質HABぶっぱのような努力値の限界を超えたスペックをもつ。体感種族値は550くらい。

 

ミミッキュにも対面で1-1取れるくらいのスペックはあり、

剣舞→どくづき

じゃれ→イカサマ とか、

 

じゃれ→どくづき

じゃれ→イカサマ

ふいうちor誘爆で突破 とか。

 

 

ただし、このほかにも誘爆発動シチュは少なかったのもあり、最終日は特性カプセルで悪臭で運用。

ふいうちに1割怯みの効果が付くので、さまざまな場面でワンチャンが狙える。

 

悪臭も誘爆もダイマックス相手には無効される特性であるから、非ダイマとの打ち合いを考えてチョイスしたい。

 

大文字を採用することで、構築単位で重いナットレイ、アーマーガアへ足掻けるようになる。気休め程度だが、大文字でも悪臭怯みが狙える。誤魔化し性能を求めまくった欲張りな型となっている。

 

他の技の候補としては、ほのおのうずやまもるは面白そうだと思っている。

 

 

・さいごに

今期も、なかなか最終日の調子が振るわず、いい結果は出ませんでしたが、パーティのマイナー具合にしては優秀な並びを組めたと思う。

来期も改良を重ね、より強い毒統一を組みたい。