ポックルの対戦記録

とある毒ポケモン使いの考察記録です

【雑記】選出と立ち回りによる勝ち筋の整理

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・はじめに

某放送で話題になったので考えをまとめてみることにしました。パーティを組む際、選出を決める際に考えるべきことについての記事です。

最近構築記事に書くネタも既出事項ばかりとなり、改めて色々述べる機会も少ないので、ここでまとめることにしました。

 

レートが伸び悩む方の参考になれば幸いです。

 

 

・最終局面からの逆算

レートで勝つために必要な思考は、一言で表すとこれです。

 

将棋で例えるならば、

詰将棋を解く事は将棋の上達に繋がる」と言われますが、実際の対局では「如何に"詰将棋の局面"を作るか」を競い合い、相手より先に、もしくは相手に気付かれる前に詰将棋の局面を作れば勝ちなのです。

この理屈はポケモン対戦にも当てはまります。「詰将棋の局面を作る」ことを意識したいのです。

 

さて、上で述べた「詰将棋の局面」、これはポケモンに置き換えると「自分が、確実に(技外し等はある程度無視して)勝ったと確信できるタイミング」を指します。所謂「勝ち確場面」ってヤツですね。そこから正しい手順を選んでいけば、自ずと勝てるターンのことです。

 

詰将棋局面の分類

大まかに分けて2つ、「エースの一貫」「要塞化」があります。

前者「エースの一貫」は、「先制して相手の全員に確1を取れてる場面」です。加速持ちのバシャーモだとか、sの高いゲンガー、アーゴヨンゲッコウガなどが分かりやすい例です。あとハッサムみたいな、先制技持ちもこの役割を持たせやすいです。

悪巧みや剣の舞などの積み技を使うことで、条件である確1を満たさせたりと、局面を作る手段自体は豊富です。

 

特例としては、対面してる相手をニトロチャージで確1で、裏は先制さえすれば全員確1、なんて場面も該当します。他にもいくつかあるのですが、キリがないので代表的なもので留めておきましょう。

 

後者「要塞化」は高耐久による、完全なる受けの成立です。

相手の残りにラッキーを倒せるポケモンが不在だとか、メガヤドランが鉄壁と瞑想を六回積んだとか、そういったモノを指します。

ちなみに私はこのタイプの型として、鈍い+小さくなるによる要塞ベトベトンを愛用しています。

 

この2つのどちらかを可能とする型のポケモンを選出に組み込み、「詰将棋局面」を目指して対戦を進行させることで、勝ち筋を通すことを軸とした、ブレない対戦が行えます。

 

詰将棋局面作成のためのテク

通し、受け、崩し、みたいな単語はよく使われますが、「通し」は先述の「エースの一貫」で記載したとおりの枠を言います。

では、その「エース」のお膳立て、「通し」が成立しない相手の厄介なポケモンを退治する枠が「崩し」になります。

 

例えばアーゴヨンをエースに据えたとします。アーゴヨンでは突破できない相手にヒードランバンギラスなどが居ます。

ここで、ヒードランバンギラスを突破できる枠が欲しく、この枠が「崩し」になります。

「崩し」の枠として、例えば、純粋にタイプ相性から格闘タイプのローブシンを採用したとします。

しかし、「崩し」枠としては、単なるローブシンでは不適格です。何故なら…

 

例えばヒードランバンギラスが、格闘受けであるクレセリアに引いてきたら、こちらはサイコキネシスを考えると受け出しできません。そこで、サイクル終了、この試合は負けるでしょう。

ココがポイント、「崩し」枠の難しさなんです。

 

崩し枠として必要な要素は、「ヒードランバンギラスを突破できる」だけでなく、「引き先にも負荷をかけられる」というポイントもあるからです。

ただ、そんな全対応可能な神ポケがいたら、多分みんな使ってますね?

 

そこで、オススメしたいのがこれ…!

 

・「役割集中」と「意表を突く」こと

私の場合、アーゴヨンに添える崩し枠は気合玉メガゲンガーです。バンギラスを突破できます。ヒードランもシャドボ気合玉でいい感じに突破できます。

さっきのローブシンとの大きな違いがあって、ゲンガーってヒードランバンギラスを誘うポケモンなんですよね。「役割破壊」とも言えますが、相手のヒードランバンギラスの役割対象2匹で押し込む感じは「役割集中」に近いでしょう。

この役割集中、タイプ統一勢の私にとっては常套手段ですが、これがなかなかに強いのです。カモがネギを背負ってくるとはまさにこの事で

(カモネギに気合玉D低下を引くと負けん気追い風されてヤバいという話ではない)

アーゴヨンを通したい、という意図を隠しつつ、相手はゲンガーを突破するためにアーゴヨン対策可能な枠を浪費してくれるわけです。相手の行動を味方につけるってカッコよくないですか?

 

しかも、例に挙げたメガゲンガーの崩し枠としての優秀なポイントは、かげふみにより下手にサイクルを回されないところです。

崩しに特化させるならば滅びみちづれ辺りで1-1交換を取ってもいいのですが、私は逆転、つまり、「ゲンガーがエースになる可能性」も作りたいので、攻撃技による崩しにしています。ゲンガーをエースにする際は、障害となる相手をアーゴヨンの悪巧み流星により崩す。相互の役割が状況に応じて入れ替わる仕組みを作りました。

 

また、ここでみんな大好き「何より意表がつける」ってフレーズも登場します。

「絶対読まれない、自慢の○○対策」は、その○○を通しの障害とするエースありきで採用すれば、本当に強い型となるのです。

逆に言えば、「自慢の○○対策」を使いたいという動機が最初にあるんだったら、その○○を通しの障害とするエースを探すところからスタートすれば、いい構築(しかも嫁ポケをキッチリ選出できる)が組めるのではないでしょうか。不一致技にZを付けるだけで簡単に奇襲ができるこの時代ですから、前人未到の「意表を突いた型」が発掘される可能性は高いです。

 

…とまあ、色々策を巡らせ、エースもしくは要塞の障害となる相手を「崩し枠」により取り除けたら、あとは詰将棋の如く手順をなぞるだけです。

このような戦型にするため、パーティにはそれぞれの役割をもつ枠を設けます。

 

・実際のパーティから選出パターンを考える

エース、崩し、要塞以外にもいくつか枠はありますが、私の前期のパーティを例に役割を述べます。

http://panpikkle.hatenablog.com/entry/2018/07/05/231007

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このパーティにおいて、

 

☆ゲンガー

・気合玉等によるゴヨンストッパーへの崩し、役割破壊

・エースとしての勝ち筋要員

ドククラゲ

・水zによる炎、地タイプ等への崩し

・アシッドボムによる数値受けの崩し

アーゴヨン

・エースとしての勝ち筋要員

・カグヤ相手を筆頭とする悪巧みによる崩し

モロバレル

・胞子交代による対面操作

・悪巧みタイミングの確保や崩し時行動回数を稼ぐようなサポート

ニドキング

・特定構築への破壊性能

・数値受け崩し、役割破壊のつのドリル

ベトベトン

・要塞化による勝ち筋要員

エスパー受け、釣り交換による対面操作

 

となります。

ここで書いた「数値受けへの崩し」は、ズバリ相手の「要塞化による勝ち筋」への対策で、ここを失うと相手の勝ち筋に乗ってしまい、負けてしまいます。自分の勝ち筋を追って相手の勝ち筋を無視するのはアウト、詰将棋局面を作ったと思ったら詰まされていた…なんて事を避けるために押さえておきたいところです。

 

また、要塞(受け)、エース、崩しに3すくみがあることも重要です。

 

☆エースは受けに弱い(崩せない)

☆受けは崩しに弱い(そもそも崩しの目的が受け枠の突破)

☆崩しはエースに弱い(崩しに特化した奴はsや耐久に余裕がなく、上から確1を取られやすい)

 

また、この3すくみから外れ気味な枠に「対面操作枠」があって、クッションだとか呼ばれたりもします。

3すくみと言えど、「グーを出されたからパーを出す、それを見て相手はチョキにかえる、………」みたいな単純な話ではないのがクッション枠の存在理由でして、実際のところは「エースは崩しに強い」って言っても、エースを崩しに後投げは出来ないからです。

 

クッション枠には「後攻とんぼルチェン」「後攻催眠」などがあり、釣り交換を行いやすい組み合わせ(先述のベトベトンなど)ならば、それらを備えずともクッションになり得ます。

 

上記のパーティだと、モロバレルの胞子で相手の次ターンの行動を封じ、エースであるアーゴヨンを安全に出す、という動きが該当します。

こうした枠を使い、後出しジャンケンをして行かないと、先ほどの3すくみで有利に立ちづらいです。

特に私のパーティは全体的な種族値合計やタイプバランスがあまり良くないので、ここには人一倍気を遣っています。不利対面を作られたら一気に負け、なんて事もザラです。

クッション枠にもある程度、仮想敵に勝てる技枠を用意してるとなお良しです。

 

 

こうして、パーティメンバーの役割がまとまりましたが、実際の選出では、エースはほぼ確実に選出します。(このパーティならゲンガーorアーゴヨンのうち、通りの良い方)

このエースが止まりそうな相手を突破できる枠(崩し枠のどれか)も合わせて選出し、クッションであるモロバレルベトベトンを添えて3匹です。

稀に、「リレー選出」なども行います。エースが刺さり過ぎていて、1匹でも下手すりゃ全員倒せそうなパターンです。

この時は、エースが落とされた時点で次の枠がエースとなるよう、クッション抜きで選出しちゃったりします。

例外的なものなので、かなり珍しいですが…

 

あとは選出順を決めます。出し負けを恐れず、1ターン目に誰が来ても上手く動けるような子を先発にします。

間違っても、「○○だと相手5匹に有利対面になるから先発」みたいな考えでは選びたくないです。相手も○○が重いのは分かっているので、有利でない1匹が先発に来る可能性は高いです。5/6で当たるものではないです。

重要なのは、その「有利対面にならない1匹」が来た時に、対応手段が存在するのかどうか、です。引き先が居るのか、引いてからどう動けばそいつを倒せるのか、と選出画面で既に考えておきたいです。

相手の持ち物によって突破手段が変わったりと、考慮すべきパターンは膨大ですから、選出画面でそこまで考えるには、自身の構築への「慣れ」が物を言います。対戦経験は稼げるなら稼げるほど大きいでしょう。

 

 

・さいごに

長文でしたが最後まで読んでいただき、お疲れ様でした。

書いた事全部が出来るようになれば、主観ですが、1900は堅いんじゃないだろうか、と思っています。

 

私が例として挙げられる構築がどうしても毒統一以外ないのが毎度雑記の課題点ですが、ご容赦ください。

別の構築だとまた違った考えでプレイしてるかもしれません。あくまで一例という事で。

 

今期もこれと似た構築で潜るので、当たったらよろしくお願いします〜。

ではでは