ポックルの対戦記録

とある毒ポケモン使いの考察記録です

【育成論】半分回復実モロバレル【シングル】

・はじめに

S7から使用し始めて、非常に強力な型だった半分回復実持ちのモロバレルを紹介します。

 

・型

f:id:panpikkle:20180305023150j:image

持ち物:半分回復実(マゴ以外)

性格:呑気

特性:再生力

技構成:胞子 イカサマ クリスモ ギガドレ

努力値:180-0-244-0-84-0

実数値:212-90-133-105-111-31(最遅)

 

※追記(2019/5/30) ガルドの霊zを受けないようプレイングを精査。HBに振り切った方が使いやすいと判断したので、現在は実数値220-90-134-105-102-31 努力値244-0-252-0-12-0で採用している。

 

調整の意図

H:カプZで木の実発動の4n

B:補正ありミミッキュのA2ランク上昇シャドークローZを上3つ乱数切って耐え

補正あり霊獣ランドロス地震を92.6%で2耐え(最大ダメージ109)
D:補正ありギルガルドシャドーボールZを最高乱数切り耐え

補正なしゲッコウガの変幻珠冷凍ビームを上4つ乱数切って耐え

補正あり霊獣ボルトロスのめざ氷を最高乱数2連以外耐え(最大ダメージ106)

S:性格や個体値を弄ることで選べる実数値31~50間で、先制するメリットのある相手の数に対し、ツンデツンデ等のジャイロ軽減のメリットの方が圧倒的に大きいと考えられるので下降補正最遅

 

 

・何故半分回復実なのか(型を思い付くまでの経緯を踏まえた考察)

持ち物以外は特に変わった振り方なわけでもなく、変わった技構成でもないモロバレルなので、本考察は持ち物について、半分回復実のどこがいいのか、何故いいのかを述べていく。

 

そもそもモロバレルのメジャーな持ち物がヘドロやゴツメであるが、役割としてはどれも受け出し→胞子→エース無償降臨の動きを行うクッション要因である。

ゴツメならば受け出し時に削りを行う事が可能であり、ダメージソースとして投げられる。ヘドロは「とりあえず胞子を打つと回復ターン稼ぎが可能」という、言わば「胞子を"回復ターン稼ぎのまもる"の如く扱える」というポイントからモロバレルとのシナジーに長けた道具である。

しかし私は両者の持ち物でモロバレルを運用してみて、ともにしっくりこなかった。何故か。具体的な欠点は今回考察を進めていく上で分かってきた。

 

従来のモロバレルの欠点は、やりたい事を行った後にある。

先述した通りの戦術(激ウマギャグ)である後出し→胞子→エース無償降臨により、「受け出しするほどの耐久を持ち合わせていないエース」を場に出す事が可能となるのだが、これを行った時点でのモロバレルの残HPを意識してみる。

 

仮にHB特化のヘドロモロバレルランドロスに対して受け出し→胞子→エース無償降臨を行ったとする。ランドロス地震で4割ほど食らい、ヘドロを食い、地震でまた4割ほど食らい、胞子を当て、ヘドロを食い、再生力。

この時点で残HPは半分強という計算になる。このモロバレルに役割は残るだろうか。仮にミミッキュが裏に居たとして、後出し時に剣舞からの霊zで倒されてしまったりなど、結局そこそこ削れたモロバレルが残るのはあまり意味をなしていないと考えられる。(もちろん対面から寝かす程度の仕事はできるかもしれないが…。)

もし役割が残らないのなら、それは1匹捨てて交代したのとほぼ同義である。そのような動きはモロバレルでなくとも、極端な話Lv1のビードルでも可能である。

ゴツメの場合も同様で、スリップを入れることに重きを置いて考えるならば良いかもしれないが、クッションとして扱ったあとの役割に関しては減ってくるだろう。

 

そこで半分回復実に行き着いた。実を食って交代した時点で回復量は実の1/2と再生力の1/3で合わせて最大HPの5/6にもなる。赤ゾーンからほぼフルまで回復できる見込みである。これにより、ヘドロやゴツメではなし得なかった「二度目の受け出し→胞子→エース無償降臨」が容易に可能となる。

また、立ち回りの性質上後出しする時点で仮想敵の攻撃を2発耐える必要があるが、そもそもモロバレルの耐久はHPの高さで誤魔化しているだけであり、2耐え調整はカツカツとなりがち。しかし半分回復実持ちならば寧ろこの微妙な耐久の方が都合が良い。例に挙げたランドロス地震なら必ず実を食えるし、その火力指数の近傍にはガブの逆鱗、ミミッキュの舞シャドクロなどのメジャーどころが多いので応用が効きやすい。こうしてモロバレルのステータスが半分回復実と噛み合っている事に気づける。さらにギガドレインにより多少のHP操作が可能なので、実の食いやすさに拍車が掛かっている。

さらにさらに、半分回復実を持たせるとなると意識したいのが対z性能である。

例えばギルガルドに対して下からイカサマで一撃なので役割対象に入れたいという点、シャドボzを耐えるギリギリのラインがモロバレルの調整ラインとして有名であることを思い出すと、「シャドボzをギリギリ耐えて実発動、次のシャドボは火力指数が半分なので自然と耐える」という、「z+元の技耐え」調整が視野に入ってくる。

 

こうして揃い過ぎたパズルのピースが集まって半分回復実モロバレルの発想に至った。まとめると、

・半分回復実と再生力の合算でモロバレルが実質2匹いるような状況になるので再利用が効く

・絶妙に高過ぎない耐久値やギガドレインにより、半分回復実を食い損ねる可能性が低い

・Zを耐えて次の技を耐えるので、受け出し困難なZ技タイミングでも状況次第では後出しが可能

となる。

 

・さいごに

半分回復実持ちは1からの発想だったので、既出の具体的な調整ラインなどがあれば参考にしようと「モロバレル 混乱実」みたいか感じでググったところ、

http://zouking.hatenablog.com/entry/2017/05/18/021821

こちらのブログで考察されていました。

ここに多少のアレンジを加えてこのモロバレルは完成しました。感謝です。

何度も言うように、このモロバレルは無償降臨を2度可能にする高性能クッションですので、パーティに組み込む際は「後出し出来るほどの耐久を持っていない、崩し性能の高い高火力アタッカー」と組ませると強いでしょう。筆者はアーゴヨンとともに選出することが多いですが、他にも適性のある相方、逆の視点からいうと、あなたのパーティにも「モロバレルを必要としているエース」が居るかもしれませんね。

たまに「攻めの補完」などといった表現がありますが、「アタッカーAとアタッカーBには攻めの補完がある」とは、「Aが倒せない相手はBが倒せて、Bが倒せない相手はAが倒せること」を意味します。このモロバレルは耐久に不安があるAとBを交代させたい時の中継地として活躍するものだと思います。

 

余談なのですが、持ち物はどちらの記事でも「イアのみ」となっていますが、この型を使う人が皆イアを使うとPGLで%が上昇、イア持ちが注目されてしまうリスクを考えると、使用者皆で分散してバンジなどの他の4種も使い分けていきたいと考えています。私もしておりますが、できれば使用者はちょくちょくPGLをチェックし、1番使用率が低い半分回復実を持たせるのが理想です。皆さんのご協力次第で半分回復実のPGL統計を騙せます!イアが15%になるよりイア5%とウイ5%とバンジ5%の3つに分散を!!!