ポックルの対戦記録

とある毒ポケモン使いの考察記録です

第二回大阪毒統一オフ会

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大阪付近の毒統一勢で集まってワイワイやりましょう、という企画である、通称「毒オフ」。

関東勢などと呼び方を区別するため「関西毒オフ」「大阪毒オフ」などと呼んでいます。

 

その毒オフの2回目を企画しております。参加希望者は当記事のコメント欄やツイッターの方へ連絡ください。

 

 

・日程

12/17(土)→徹カラコースならば12/18(日)

時間は後々追記します

 

・場所

梅田周辺

 

・持ち物

交流用のポケモンのソフト(SMだけでなくORASも持ってきた方が良いかもしれません。)

予算は未定ですが5000円以内に収まりそうです。

 

・すること

1.ポケセン大阪で集合しつつショッピングなど

2.対戦交流(場所を手配するのが面倒&私の趣味でカラオケボックスでやります)

3.ステーキ食べ放題のお店に行ってみる(アルコール類は自己責任でお願いします)

4.再度カラオケボックスへ突入、徹夜コース(ここでも対戦交流や「2で対戦してて歌い足りない」という人が出てくるのも想定できるので)

 

1,2と4のどちらか片方のみ参加できる、という方が居たのでこういったタイムテーブルとしました。途中参加、途中退席も事前に連絡してください。土曜の梅田のカラオケ店に予約なしで入ることはまず不可能です。

 

 

 

・さいごに

新作発売から1ヶ月のタイミングで行いますので、パーティなども完成している事かと思います。

この記事を書いている現在は新作の環境が全く分かりませんので確定とは言えませんが、対戦交流でトーナメントなどを企画するかもしれません。さらに言いますと、もしもトーナメント等を企画した場合で、優秀な成績を出した方には「レアな毒ポケモン」を景品として用意するかもしれません。「かもしれない」の重ねがけですが、念のため「毒統一対策の毒統一」を組んでいる事をオススメします。まさに「毒をもって毒を制す」戦いをしましょう……

 

6世代総括

幻の18シーズンが終わるので総括を述べさせて頂きます。

 

まず、6世代を通して私は「毒統一」と「毒ポケを含むパーティ」の2つを組んでレートに潜っていました。それぞれ始めた頃は全くの素人でして、今思うと相当上達できたなぁ、などと思っています。

 

・毒統一

初期は鉢巻アローによる弾圧でパーティのほぼ全員を鉢巻アローのブレバ耐え調整かつ返しの技で倒せることを前提に組んでいました。ペンドラーフシギバナなど6世代になり大きな強化を受けたポケモンたちはあまり上手く扱えず、悪戦苦闘の毎日でした。

また、当時はエスパー無効枠の毒悪勢としてドラピオンを採用しており、ギルガルドとの怪しい択ゲーにも悩まされておりました。

 

そうこうして5シーズンになり、いばみが型スカタンクと出逢います。このスカタンクにより勝率は一変、1600を安定してキープ出来るように。重かったギルガルド問題も完全に解消されました。

そしてこのスカタンクを布教しまくり、今や毒統一のテンプレ型と呼ばれるようになったのは6世代の中で私が起こす事が出来た1番の革命かな、などと思います。

 

毒統一限定の大会に参加し、毒統一勢との繋がりが増えたのもこの頃だったと思います。お互いに刺激し合って毒統一の考察が進み、今となってはテンプレパーティが完成するほどに。

 

 

そうこうしているうちにorasに移行し、メガスピアーの発表と適応力ドラミドロの解禁がありました。メガスピアーは統一戦で弱点を安定して突ける相手には滅法強く、ドラミドロバシャーモストッパーとしてレートでも暴れています。

 

8シーズン辺りに毒統一勢からレート1800が誕生。刺激されて構築を見直しつつ自身も最高レートを1751まで伸ばしました。この頃からHDアローという新たな天敵が流行り出し、毒統一はさらなる逆風に襲われます…

 

14シーズン辺りにガブガルアローすべてに出し負けないためにめざ岩ゲンガーを開発しました。最速を切る勇気の一歩が大きかったです。

 

そうして16シーズンにようやく1800越えを達成。その時のパーティはゲンガー、モロバレルペンドラースカタンクニドキングドラミドロでした。

 

17シーズン終盤にタイプ統一段位戦という企画に参加させて頂き、対タイプ統一用の型の育成に着手します。扱った事のない技などを使う機会があり、非常に面白い対戦ばかりですね。

 

こうして今に至ります。7世代ではさらにいい成績を狙いたいですね。

 

 

・毒ポケを含むパーティ

こちらのコンセプトは、毒ポケモンを軸に組む事です。これにはモチベーションを高く保つ意味だけでなく、毒ポケモンに対する知識量ではレート上位勢に負けない自信があったという確かな戦略もありました。

 

とはいえ、まともな成績を出せたのはorasに入ってからでした。

まずは7シーズンの重力催眠パです。

ヤミラミでメタバで1匹突破し、重力を展開しつつ後続のゲンガーで催眠祟り目をして残り2匹を殲滅する作戦で、取り巻きにはアロー受けのミトム、ボルト受けのポリ2などを添え、そいつらでも状態異常を負けるよう意識していました。最高レートは1900台で、その頃から2000を目標と見るようになりました。

続いて9シーズン辺りにやっていたのがトリル+ドラミドロの構築です。バシャサンダーナットの裏にポリ2ドラミクチートと置き、ポリ2のトリルからクチートドラミドロを暴れさせる楽しい構築でした。が、最高でも1850程度で低迷。ただ、この時点でバシャサンダーナットのサイクル思考に魅せられ、サイクル系の構築を学びました。

そうしてたどり着いたのが15シーズンのニドマンダ構築です。

とある方のバシャサンダーナットの裏にニンフマンダマンムーと並べていたのを生放送で拝見し、放送内で色々と質問した結果、自分なりに弄りたどり着いた並びがニドキングボーマンダヒートロトムクレベースナットレイニンフィアでした。これで1974まで登ったところで2000の壁に弾き返され一度挫折、レリセして再構築して次シーズンへと試運転でもするか、とゲッコウガ、サンダー、ナットレイニンフィアニドキングボーマンダで潜ったところ、勝率7割を保ち2000に到達してしまう。僅か3日の出来事でした。偶然にもいい構築が完成していたようで、未だにこれを超える構築には出逢っていません。

 

その後他の構築を組もうとしたりするも、2000到達パを超える事なく今に至ります。

 

 

・余談

私は6世代において「定石研究」を軸としていました。具体的には新定石の開発や、既存の戦術への定石の定着を図り、Twitter等で意見交換をしつつ定石を確立することを目標にしていました。

 

定石研究に力を入れる、その動機を少し話しましょう。

 

私は将棋を齧っており、大学では将棋部に所属したのですが、モチベーションが上がりづらく部内では中間程度の実力のまま引退しました。

さて、ここで何故モチベーションが上がりづらかったのかを考えました。すると、定石研究が出来るまでの敷居が高い事だと気付きました。歴史が深すぎて、研究が進み過ぎているのです。

 

話を戻しますが、これをポケモンに当てはめるとどうでしょう。

そう、定石研究が出来る立ち位置に自分が居るのです。

 

これはやるっきゃない、という考えの下、定石研究を進めていました。

 

 

無論、将棋などとは違い確率が絡むゲームですから定石の方向性は少し違いますが、ある程度の定石は6世代を通して固まってきました。

 

自分の定石を多くの人に使って頂く事ほど嬉しいことはありません。

 

7世代では6世代で積み上げた定石を適用できるかを考えつつ、さらに煮詰めたいと考えています。

 

 

 

・抱負

 

7世代ではこれまでのコンセプトを崩さず、毒統一と毒ポケ入りパーティの2つで暴れたいですね。新情報を見る限り毒統一には追い風が吹いている気がします。目標は高く、毒統一2000としましょうか。

 

 

追記:新作までのレートに潜れない間、レート用だったパーティでフレ戦しようぜ!ってお誘い、待ってます。

【新作】アローラベトベトン【妄想】

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ヤバいなんてものじゃない、どう考えたって強いじゃないか!!

 

・はじめに

今回は抑えられぬ喜びを叫ぶだけです。

 

 

とうとう発表されたリージョンフォームの毒ポケモン。リージョンフォームは初代ポケのみに配られているようなので、初代151匹のうち2割を占めている毒ポケモンはいずれ来るはずだ…と願っていたが、しかしいじわるなゲーフリの事だ、そんなに強い毒ポケモンは出さないだろうと悲観していた面もあった。

そこに

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嬉しいのでもう一度

 

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ある毒ポケ使いは言った。「唯一の弱点は単タイプであること」と。

 

 

分かっている事は

・タイプが、どく・あく

・特性が、どくしゅ・くいしんぼう

・新規に、どくどくのキバ・かみくだくを習得

 

また、不確定ではあるけども予想できる事として

 

・3色キバを覚える説

(3色パンチは覚えるけど、過去作禁止なら教え技はしばらく無理そうだし、そもそも通常ベトベターを送って進化させてカラフルになるのか分からないので、あると助かる)

・強力な悪技である、「はたきおとす」「イカサマ」「おいうち」「ふいうち」を覚える説

夢特性があり、「ビビッドボディ」「がんじょうあご」「ふしょく」などが雰囲気と合うので与えられる説

種族値変更説

 

などを妄想している……てか全部寄越せ!

 

 

・妄想を仮定し、型を考察

いわゆる、めちゃくちゃ不毛な議論って奴ですね。種族値変更説は議論が進まないので見ないことにします。

 

①超霊狩り型

HAベース@ラム

 

おいうちを習得した場合、耐性からゲンガーに後出しからのおいうちが安定しそう。

そうでなくとも、H105D100は全毒タイプ中1位の特殊耐久指数を叩き出すので、H振りのみで当たり前のようにC222メガゲンのシャドボを確5、ヘド爆で乱4、気合玉が確3まで抑え込むので、まず対面では酷い催眠の引きがない限りは負けないし、後出しからでもラムで鬼火のケアをすれば殴り合いやすそう。物理ガルドのアイへ程度なら受かるので、やはりこれも後出しが安定しそう。

ただ、これまでスカタンクでやってきたお仕事↓

http://panpikkle.hatenablog.com/entry/2016/08/31/035942

を踏まえると、ギルガルドに先制されるのは美味しくない。ギルガルドを意識するのならば、物理ガルドのSラインを余裕を持って抜いておきたい。

剣の舞型を考慮すると、ギルガルドへの後出しを安定させるにはイカサマ会得が必須かもしれない。

 

②(イカサマ会得の場合)強いスカタンク

努力値 H228 B12 S252 残り何処か

性格 臆病

持ち物 くろいヘドロ

どくどく いばる みがわり イカサマ

 

スカタンクと違ってSを112までしか伸ばせない代わりに両耐久で勝るので、ほぼ上位互換となる。物理耐久はメガバシャの膝耐えまで。スカタンクではアローのブレバの指数が限界だったので、かなり硬くなっている。

 

扱い方はスカタンクと同じで、耐久崩し兼ガルド狩り、ついでに超にも強いといった感じ。

なにより最速ベトベトンなんて誰も想定しないので、相手を騙せるのがポイント。ここはスカタンクとは少し別の意識を持った方が良さそう。

 

さらにもしも夢特性にふしょくなんて来たらこれ一択でしょうね。

 

 

③ASみがきあアタッカー

先述したとおり、最速ベトベトンは読まれづらい。また、スカタンクの実績から分かるとおり、毒悪という複合タイプは特殊耐久があればみがわりが非常に残りやすい。そしてベトベトンは無振りでも特殊耐久がそれなりに足りている。

 

そこで、ASアタッカーにみがわりを入れる。

次に、取り敢えず飛んで来る鋼を刺すためにきあいパンチを搭載。そして呼ぶ地面には氷の牙を打てればさらに便利かも。

毒技は切っても良いとして、あとは悪技を搭載する辺りが楽しそう。

 

ちなみに氷の牙が打てた場合、持ち物は風船で特性はどくしゅ。初手ガブにも打点があって、かげうちと合わせれば落とせるかも?

 

 ④ちいさくなる型

何度も言うようにみがわりが残りやすいので、ちいさくなれば良いのでは、という安直な発想。

みがちいまで確定として、どくどく+悪技の組み合わせが1番安定しそう。かみくだくはBを下げる事があるので、ちいシャンのシャドボと同じ不正でどくどく無効勢をゴリ押す事が出来るかも?

あと、バークアウトを会得すると仮定すれぼ、一応アシッドボム+バークアウトなんかも選択肢かも?

麻痺サポートが出来る毒ポケは、電気玉投げつけるまで考えると意外と多い。王道はヘビ2匹の鋭い眼光かな?

 

⑤起点作り型

投げつける、泥棒、怖い顔、置き土産など面白い技範囲と、風船を持てばまず一発耐える(投げつけるは無理になるが)耐久があるので、起点作りとしても優秀。

電気玉投げつけるからの泥棒や置き土産、風船を持つなら怖い顔からの泥棒や置き土産などなど…

 

⑥くいしんぼう活用型

サメハダーヘルガーなど、あくタイプにはみちづれを配るのが最近のゲーフリの傾向とみると、このベトベトンは「くいしんぼうイバンみちづれ」が出来るのではなかろうか。

不定形グループなのでゲンガーから遺伝すると見た。

ただ、イバンみちづれをするならば、相手をワンパンしてから後続にみちづれが理想なので、ワンパン性能としては少し足りない気もする。

1-1交換が安定する型と考えた方が良いかも?

 

ただ、イバンが環境初期に解禁されているとは思えないのでしばらく使えなさそう。

 

⑦ヤトヤトン

複合タイプになった事でサイクル適性があがり、二軍ヤケモン程度までは行けるのではないだろうか。特にゲンガーへ投げやすいヤケモンは重宝するかも。

ダスト、かみくだくを基本として、おいうちがあればもっと美味しい。

 

余談だが、ベトベトンの英語名は"Muk"

論者的にNGな雰囲気が…

 

 

 

・最後に

不毛な議論ほど楽しいものはないですね。ここで考えたことのうち1つでも成立すれば十分満足です。

 

 

あと、なんとこの記事、ドラピオンさんの名前が一度も挙がらない(´・ω・`) 

一応毒悪複合勢の種族値を列記すると

 

ドラピオン

70-90-110-60-75-95

スカタンク

103-93-67-71-61-84

ベトベトン

105-105-75-65-100-50

 

となり、ドラピオンアイデンティティは失われてない…はず

 

【確率】混乱運ゲーによるメリット論【期待値】

・はじめに

 

ボルトロスの いばる!

 

に代表される、混乱技によるプレイヤースキルの介在しないターンに怒りを覚える人は多数存在するわけだが、要は有利になるから皆使うわけである。

しかし、本当にメリットはあるのだろうかと疑っている人も多く見かける。

「混乱撒くなら別の事をしろよ」「もし自傷せず行動したらどうするんだ」と。

 

この記事では、混乱に介在する確率の計算の結果を紹介したい。

 

 

※数式に関しては興味のある人は是非読んで頂きたいが、苦手な人は結果だけ見てもらっても特に問題はない。

 

 

☆あやしいひかり

混乱技のうち、計算するのが1番楽なのがこの「あやしいひかり」という技である。単純に命中が100%だからだ。この記事では取り敢えず、この技についてのみ考察する。

 

※前提として、混乱のターン数は1〜4ターンであり、ターン数はどれも同確率で決定され(nターン混乱している確率は1/4  n=1,2,3,4)、混乱した状態では1/2の確率で自傷することを述べておく。

 

 

自傷する回数の期待値

期待値は、それぞれの自傷回数となる確率に、自傷回数をかけたものの和である。

言い換えると、n回自傷する確率をp_nとすると、期待値eは、

e=0×p_0+1×p_1+2×p_2+3×p_3+4×p_4

で表せる。

では、文字の部分であるp_0~p_4をそれぞれ求めてみよう。

 

 

p_1

=1/4×1/2+1/4×1/2×1/2×2C1+1/4×1/2×1/2×1/2×3C1+1/4×1/2×1/2×1/2×1/2×4C1
=1/8+1/8+3/32+1/16
=13/32

 

p_2

=1/4×1/2×1/2×2C2+1/4×1/2×1/2×1/2×3C2+1/4×1/2×1/2×1/2×1/2×4C2
=1/16+3/32+3/32
=1/4

 

p_3

=1/4×1/2×1/2×1/2×3C3+1/4×1/2×1/2×1/2×1/2×4C3
=1/32+1/16
=3/32

 

p_4

=1/4×1/2×1/2×1/2×1/2×4C4
=1/64

 

p_0

=1-(p_1+p_2+p_3+p_4)

=1-49/64

=15/64

 

 

よって、

 

e

=0×15/64+1×26/64+2×16/64+3×6/64+4×1/64
=(26+32+18+4)/64

=80/64

=5/4

 

つまり、"自傷する回数の期待値"は5/4である。

これが何を意味しているかというと、「一発あやしいひかりを打った時、自傷回数は平均して5/4=1.25回となる」

という事だ。あやしいひかりを打った1ターンの代わりに相手の行動不能ターンを平均1.25ターンに出来るので、あやしいひかりは打って得をする技である事が分かった。

 

 

しかしこの期待値というもの、なかなか厄介なのだ。

 

そもそも期待値とは、確率版の平均である。平均値といえば、何かの基準を考えるときに参考にする値(これらを総称して代表値というらしい。中1が数学で習う。)のうち、最もメジャーなものであるが、平均値には欠陥があるのだ。

 

例えば、20人がテストを返却されたときに、"1人だけ100点で、他の19人は0点だった"としよう。この時、この20人のテストの点数の平均値は5点であるが、この5点という値に意味があるだろうか。

少なくとも筆者はこの5点という平均値を算出する意義は感じられない。

このように、極端な値を取る場合、平均値を求めてもあまり意味はない。

 

 

つまり、何を言いたいのかというと、"自傷回数の平均値"である期待値だけで、あやしいひかりの有用性を語るにはまだ早いという事だ。

先ほどの例のように例えるなら、「"超低確率でいっぱい自傷するが、大抵は1度も自傷しない"なんて場合でも、同じ期待値を取る事がある」となる。

点数の平均値でいうところの「少人数の100点」は、期待値でいうところの「低確率の大当たり」に相当する。そんな混乱技があったとしても、そんなものを使っても弱いのは想像に易い。

  

では、別の角度からあやしいひかりの有用性を考えてみよう。

 

 

・そもそも得をする確率はどれくらいなのか

 

要は、自傷回数が1回以上である確率を考えれば良い。

先ほどの計算から、"少なくとも一度は自傷する確率"は49/64だと分かる。パーセント表記に直すと76.5625% ねむりごなの命中率程度の値だ。

つまり、「あやしいひかりを撃つとねむりごなが命中する程度の確率で得をし、ねむりごなが外れる程度の確率で1ターンを無駄にする」といえる。

 

この結果は期待値だけでは見えてこない大事な部分ではないだろうか。無論この76.5625%の中には2〜4回の自傷という大きなメリットの場合も含まれていることを考えれば、どのくらいのメリットを期待できるのか(この度合いこそがまさに先ほど求めた"期待"値なワケだが)を考えつつ、得をするか損をするかの境目も見えるだろう。

 

 

 

・さいごに

 

この手の議論をしているブログを見かけたが、期待値を求めて得ですね、で終わっていたので、それはマズいのではと思い立ち、まとめてみた。

このゲームをプレイする上で、確率についての正しい理解は重要なので、誤った認識をしないよう丁寧に考察しておきたい。

 

○要点と発展

期待値と、最低限得をする確率の2つの情報から、混乱による運ゲーの評価を正しく行いたい。今回はあやしいひかりのみで計算をしたが、例えば"いばる"なら期待値やそれぞれの確率すべてに命中率の9/10がかけられる。

 

さらに自傷ダメージやらを考え始めると、今度は"ダメージ量の期待値"なども考える必要が出てくる。ここでダメージ量の期待値が倍になるいばるの有用性が示されるのだろう。面倒なのでそこまで計算するつもりはないが。

 

実戦では交代での混乱解除などの分岐も天秤にかける必要があるので、計算結果通りにならない事も多い。あやしいひかりを搭載する時点で技枠を1つ使うので、技枠を割く価値があるかどうかはその型や環境などに依存するだろう。

ただ、混乱技を頭ごなしに否定したり、弱いと決めつける前に、正しく計算、検証をして混乱技と接するために必要な結果をここに記しておく事とする。少しでも読者の方の参考になれば嬉しい。

 

 

※追記

7世代の自傷確率の変更により、この議論の大半が無効となった。

いばる+イカサマなどのコンボでもない限り混乱技を撃つメリットは薄くなったといえるだろう。

【単体考察】魔界クラゲ【シングル】

・はじめに

今回の記事は、あやみが型、所謂魔界の生き物と化したドククラゲを考察する。

現環境はドククラゲにとって逆風吹き荒れるので、なんとかして扱いやすい型にしようと考えた結果、以下の型に落ち着いた。

 

・型紹介

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持ち物:くろいヘドロ

特性:クリアボディ

技:アシッドボム 熱湯 怪光 みがわり

性格:おだやか

努力値:172-0-4-4-76-252

実数値:177-67-86-101-165-152

お洒ボ:スーパーボール

型の意図:16n+1 Sぶっぱ 残りD BCは4ずつ 最速FCロトム抜き

 

 

・考察

最大の仮想敵であるスイクンを非常に安定して処理できるのがポイント。アシッドボムにより瞑想のD上昇を打ち消し、C上昇については持ち前のタイプ耐性と数値耐性でみがわりを非常に残しやすい。

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スイクンの3瞑想熱湯で"みがわりが"75%で耐える。これ以上耐久に割く余裕はないが、信頼できる耐久といえるだろう。

ここで怪しい光採用の意味が出てくる。

スイクンと殴り合う際に、怪しい光がない場合は瞑想4積み→熱湯連打で、こちらが削れていたりするとこちらからの打点の薄さ故に押し切られる場合がある。こうして、「みがわり以外を打って熱湯火傷を引けば押し切られる」というのが従来のドククラゲの弱みだった。ならば、瞑想を打つのを阻害すれば良い、という発想の元怪しい光が採用される。

また、アシッドみがわりを見た時点で物理アタッカー等に引いてくるシチュが多いが、怪しい光を打って交代…とサイクルを回すことで50%の無償降臨が可能となり、期待値的に受け出しのリスクが大きく減る。(ここで、呼ぶ相手が物理に偏る事から威張るより怪しい光が優先される事を述べておく。)

無論、引く相手によっては熱湯で火傷狙いやダメージ稼ぎをする方が合理的である場合もある。

纏めると、従来のアシッドボム、熱湯、ヘドロ爆弾、みがわりというテンプレのヘドロ爆弾の意図である「遂行速度の遅さ回避」を怪しい光で誤魔化す事で代用しつつ、サイクル戦における「交換先に安定して刺せる技」を持った事になる。

 

・S152の強み

まず着目したのは、特定の並びに対する嵌め性能である。比較的クレセドランに元々強いのに加え、他にも仮想敵構築が欲しい。そこで、役割対象を考えるとあやみが故に役割対象となったギルガルドが居る。また、タイプの関係上マリルリ、バナに強い事から、サザンガルドマリバナの並びに強くする事を意識した。クリアボディはガルドのシャドボ意識である。結果、準速サザンを抜くためにSは努力値244以上必要で、それより1速い最速FCロトムをついでに抜けるのでSは252振り。相性上は不利だが、怪しい光やアシッドボムを打って退場する行為が後ろのサポートとして優秀なので便利だろう。

また、最近多い遅いガルーラやらなんやらにも、「上から何か入れて退場」という動きの選択肢を増やせる速さは弱いわけがない。

また、マンムーや準速ドリュ、カバルドン、準速ランドロスなど、準速クラゲを抜いておらず水抜群なポケモンは意外と多い。みがわりを残した状態で対面したとすると、アシッド→熱湯でチョッキでも持ってない限り吹き飛ぶので実質の役割破壊となる。つまり、速さは火力である。

 

※筆者は相方としてメガフーディンを採用、ガブ並みの耐久ならサイキネで確2が取れるのでアシッドサポートありきで等倍ならまず一撃で吹き飛ばせる。

 

・仮想敵

★後出しから

スイクンウルガモスギルガルドフシギバナ、電気技のないポリ2、ヒードラン、サイキネのないクレセリアニンフィアブラッキー、特殊チルタリスゲッコウガカメックス

★対面から

マリルリバシャーモクレセリアなどなど。

 

・一緒に入れて相性のいいポケモン

 

サザンドラ

相性補完、アシッドサポートとのシナジー全てが揃っている。アシッドからの詰めを考えるならスカーフだろうか。

龍や飛などの一貫があるので、鋼枠と共に並べたい。

 

ナットレイ

上記の通り、鋼枠として。

ガブやマンムーなどの地面技ならば受け止められるのでやどまも残飯(ここで残飯を採用出来るのが魔界ロトムとは違うところ)などでチマチマと削り、上で書いたような掃除役でアシッドサポートと共に片付ける。クラゲをガモスに投げて逃さず役割遂行が出来るステロも美味しい。

 

フーディン

個人的にクラゲのサポートを受けて大暴れが出来ると信頼しているメガ枠。独特な立ち回りに慣れれば豪快な火力とテクニカルな技でいたぶる事が出来るだろう。また、トレースにより一部電気ポケの電気技に受け出しが出来るのも魅力。

 

★サンダー

上記のナットレイとの補完にも優れるが、何より飛行地面の範囲が受かり、アシッドサポート下でのボルチェンは逃げれば不利対面、居座れば大ダメージの2択を迫れる。

 

 

 

 

 

 

・最後に

数戦回しただけで非常に扱いやすいポケモンだと感じた。ドククラゲがこの先生きのこるには魔界に足を踏み入れる以外には現段階では思いつかない。従来のドククラゲでは見れたのに今は見れないという相手がジャローダくらいなので、デメリットはほぼ皆無だろう。

 

また、アローの鉢巻ブレバ耐えを切ったので、物理耐久はこれでもかとばかりにペラい。半減でも、例えばバシャのフレドラなどには受け出しが出来ないので要注意。

 

意見等あれば是非コメントしてください。twitter→@panpikkle へでも構いません。

 

 

 

【シーズン17】使用パーティ報告【型バラし】

・はじめに

今期は結果が奮わなかったのでパーティ紹介をざっとだけ行う。変態型が多く「初見殺し」をテーマとしていたので非常に楽しかった。ポテンシャルを引き出せなかっただけで優秀な並びではあったと思えるので一応紹介だけしておこう。

 

 

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ライボルト@メガ石

努力値:236-0-4-4-12-252

性格:臆病

特性:避雷針→威嚇

技構成:毒々 守る 火炎放射 ボルチェン

 

ライボルトを受けに出てくる安定した耐久値のポケモン(ポリ2やクレセなど)や地面ポケに対して安定して打てるどくどくを搭載。有利対面でボルチェンにするか毒を撃つかの選択肢があるので便利だった。また、ふいうちを透かして毒を入れ、まもる事で残り3/16以下のグロパン済みガルーラなども安心して処理できた。基本的にライボルトはフルアタなのでふいうち大安定だという誤解を悪用できるわけだ。

まもるに関しては、ゲンガーやゲッコウガ対面で無傷で上を取れるので便利だったが、交換されることも多かったので一長一短。初手出し負けの際もとりあえず威嚇を撒けるがステロなどを無償で撒かれると手痛い。

耐久値を上げたことで後出しできる範囲が増え、威嚇の回数を稼げる。その分火力は貧弱なので、本来の掃除役が果たせなくなることが多かった。このデメリットを考えるとCSライボの方が良いかもしれない(支離滅裂)

 

↓参考にさせて頂いたブログ

http://ruikeith.blog.fc2.com/blog-entry-19.html

 

ギャラドス@ゴツメ

努力値:244-0-252-0-0-12

性格:図太い

特性:威嚇

技構成:ねむる ねごと ほえる 熱湯

 

ゴツメギャラの弱点である「過労死」つまり回復ソースがない点を補うねむる搭載ギャラドス。選出率は圧倒的NO.1で、とりあえず投げたら活躍した。

ほえるは起点阻止だけでなく、後述のナットのステロと合わせることで抜群の相性を誇る。威嚇とはアンチシナジーだが、逆に言えば威嚇に流し性能があるのでステロ下でのほえるが非常に刺さりやすい。熱湯のスリップを狙い、後ろの掃除役を通せる名脇役。

 

↓参考にさせて頂いたブログ

http://pokomonn.hatenablog.com/entry/2016/07/24/101433

 

ナットレイ@残飯

努力値:252-0-4-0-252-0
性格:のんき
特性:鉄の棘
技構成:ステロ やどりぎ 守る ジャイロ

 

3シーズン通して大活躍した両受け枠。ほのパンガルーラ増加に対し、初手ガルーラ対面でゴツメギャラバックという便利なルートを持つことが出来たのでガルガブとやり合うのが非常に楽になった。また、威嚇サポートにより特化ガルーラのほのパンを確定で耐えるのも大きい。

ステロとギャラドスのほえる、やどりぎとライボルトのまもるがシナジーしており、ライボギャラナット選出が非常に安定した。

 

 

ニンフィア@こだわりスカーフ

努力値:4-0-0-252-0-252
性格:臆病
特性:フェアリースキン
技構成:ハイボ 破壊光線 シャドボ ショック

 

1番の地雷枠。ライボルトが掃除をサボるのでこいつが掃除役を引き受けた。S115族まで抜ける速度から、ガルドのシャドボより少し高い指数のボイスを連打する。

特にゲンガーがいない対面構築やカバルカに対して圧倒的な強さを見せた。ガルーラをギャラナット辺りのスリップダメージガチ勢達に削らせてボイス圏内にいれると不意打ち半減もあってすぐ勝負が片付く。

このポケモンの特に面白い点が、"ダメージ見誤り偽装"が出来るところだ。ラティの眼鏡サイキネに受け出しし、確2じゃんやったぜ受かってねえぜと突っ張るラティを吹き飛ばすなどの強引な役割遂行を行うテクニックの事だ。

 

このニンフィアについての単体記事。

詳しくはこちらを参照。↓

 http://panpikkle.hatenablog.com/entry/2016/09/10/055021

 

 

ニドキング@チョッキ

努力値:148-0-4-108-172-76
性格:ひかえめ
特性:ちからずく
技構成:ふいうち 冷ビ 大地 ドリル

 

いつもの。ガモス増加に伴って雪崩採用をしていたが、やはりふいうちの方が便利だった。受けループやヘラクレセドランをもっと安定して見れる文字もありかもしれない。

 あと、毒ボルト増加が非常に美味しかった。残飯が見えた瞬間後出し→引き先を読んだ攻撃が安定する。

ニンフィアが瞑想型ではないので、ポリ2など一部の耐久型の処理ルートがドリル以外にライボルトの毒くらいしか無かったのは厳しかった。

 

 

ボーマンダ@メガ石

努力値:244-4-4-0-228-28
性格:慎重
特性:威嚇→スカイスキン
技構成:竜舞 羽休め 地震 空元気

 

やはりいつもの。今回の構築ではニンフィアが瞑想型ではないので唯一のヒトム対策となっていた。眼鏡やらめざ氷やらは流石HDマンダだけあって勝てるが、魔界型は本格的に重過ぎた。ヒトム自体の個体数が少ないので切ったが、これが原因でなかなか1700辺りから抜け出せなかった。

 

 

・さいごに

ORASレート最終シーズンということで、良い結果で終わりたかったが、奮わず最高でも1829だった。

SM発売までの2ヶ月は統一の方に力を入れたい。

 

※参考にしたブログのリンクを無断で貼りましたが、もし問題があれば言ってください。

【単体記事】スカーフニンフィア【シングル】

・はじめに

ニンフィアといえば眼鏡型、ねむる瞑想型(欠伸、いびきなど複数ある)などの印象が強いので、主な処理法は「上から殴る」といった物が多い。"消耗させた後にガブで縛る"などといった立ち回りをするシチュエーションは少なくないだろう。

そこで、そういった消耗後上から殴ろうとする相手を返り討ちにすべく、ニンフィアにスカーフなるヤバいアイテムを与えてみた。すると、一風変わった地雷枠として活躍してくれたので紹介したいと思う。

 

f:id:panpikkle:20160910052835g:image

 

調整:CS252H4 臆病

確定技:ハイパーボイス はかいこうせん

準確定技:シャドーボール

選択技:サイコショック めざパ炎、岩、地 ねごと でんこうせっか

 

・特徴

最速115族まで抜けて、通りが良く、いい感じの火力を安定して発射できるので、終盤の掃除が可能となる。

耐久に振っていない分、繰り出し回数は通常のニンフィアより1回少ない印象があるが、その分奇襲性能があるのでサイクルへのメリットは五分五分といったところ。

HPが1でも残っていれば温存する価値が存在する点は、普通のニンフィアではあまりない特徴であるから、意識しておく。

相手の炎、鋼枠の選出を強く誘導し、有利不利が明確であるから交換も強く誘うので相手の行動を読みやすいメリットはニンフィアというポケモン自体の特徴として押さえておきたい。

 

・運用のコツ

初手に投げ、有利対面ならば"誘うニンフィア対策枠に有利が取れ、流し際に相手を選ばないようなポケモン"に即バック。釣りの餌として扱う。

例:初手ニンフサザン対面、ドラン交換読みニドキングバック、次ターンニドキングで冷凍ビームを撃ちサザンを狙い撃ちする。

 

例でも挙げたように、ドランナット等の鋼ポケや、アローガモス等の炎ポケを釣るために使う。ただし例のサザン対面のような釣り交換を行うと、交換の順番の性質からスカーフがバレる場合がある事に注意する。バレても掃除役を果たすことは可能であるので釣り交換の価値は大きいが…

無論、技候補の中の各種めざパは、各有利対面で交換読みで刺す。スカーフであるから、確2に抑え込めば火力は十分である。一発めざパを入れたら引かれることもあるだろうが、この「次回以降のサイクルでは縛れた」という事実が非常にデカいのだ。

 

・ダメージ量見誤り偽装

 このニンフィアを後出しし、残り体力の半分以上のダメージを受け止め、上から一撃で飛ばす立ち回り。こちらのミスを偽装している。

例:サザンドラにHP満タンのニンフィアを後出しし、ステロ+眼鏡だいもんじを被弾する。ここでHPは残り4割ほどとなり、つぎのだいもんじで確実に落ちる事が分かる。サザンドラは文字でニンフィアを縛れたと考えるので、居座ってだいもんじを打ってくるからスカーフボイスでサザンドラを突破する。

ここで相手は「ニンフィアの耐久を過信したプレミ」と判断する事はあっても「スカーフだから出してきた」と判断することはあまりないだろう。

この時、ニンフィア後出しの選択時間が早すぎると堂々とし過ぎていてスカーフだという疑念を持たれる可能性があるので、少し遅らせるのが得策か。長考するフリや即決などは地雷枠の扱いに於いては重要である。

 

 ・さいごに

意表がつける事は勝負において非常に大きいが、意表がつける型の特徴を使用者が理解していなくては意味がない。特徴を明確にしておくことで、序盤から大きく優勢にしたり戦況を覆したりするための強力な駒となるだろう。

 

というわけで、スカーフニンフィアについて今回はまとめてみた。「何より意表がつける」はネタなんかじゃないさ。