【竜王戦ルール】∀ε>0,∃δ>0,s.t.x>δ⇒|f(x)-α|<ε【構築記事】
お久しぶりの構築記事です。
この3シーズン、竜王戦ルールで潜っていて、ある程度並びが固まってきたので備忘録的にまとめておきます。
対応不可能な禁止伝説もいるのですが、ある程度のメジャーどころには対応できたのかな、と思う並びです。
構築名は「xを正の無限大に発散させたとき、f(x)が値αに収束することを証明する際に使う論法」からとっています。
ムゲンダイナとヤドキングによる、正の無限大に発散するサイクル回数で、自身を「勝ち」に収束させるという戦型とかけています。
構築紹介
204-0↓-252-4-4-44↑
241-×-147-166-116-171
特性:プレッシャー
持ち物:残飯
技構成:どくどく みがわり 自己再生 火炎放射
備考:最速ウツロイド抜き,残飯効率最大
無補正の物理耐久特化(素早さとの両立には性格臆病が効率良し)
この手の型って、昔はよく「無限型」って呼ばれてましたよね。
ムゲンダイナを使う以上もっとも使ってみたかった最強型。ドヒドイデよりちょっと硬いくらいの物理耐久がある。のに速い、火力が高い。
とはいえ、でっかい剣を咥えたイヌヌワンがぶった斬ってくると半分以上食らうため、ドヒドイデも採用しないといけないのおかしいだろ…
ルール開始当初はコスモ要塞型を使っていたが、みがわりプレッシャーで地震のPPを意外と枯らせることに気付いたため、こちらの型にシフトした。
どくどくで受けきる戦法はもともと得意なのもあって、とても手に馴染んだ。一度コイツに触れると、昔愛用していたマタドガスとかが霞んで見えてしまうのが悲しい。
また、プレッシャーがめちゃ強くて、みがわりと合わせて色んな主要技を消し飛ばした。
統一という性質上、相手の有効打が特定の技に偏りやすく、PP戦法は有用だった。
プレッシャーもちの一般毒ポケモンも登場してほしい。
特殊相手はそこまで耐えられるわけでもないのだが、でもやはり一発は耐えるため、読みのリスク軽減として居座ったりもできる。
そこまで、と書いたが、ドヒドイデと比較すると特殊耐久も優っている。なんだこいつ…
特殊でキツい相手を受けるためには、後述するヤドキングとサイクルを回せばよい。なお、ヤドキングにヘドロを取られたのでコイツはりんごの破片をガジガジして回復する。
★ポイント★
毒統一で発生しがちな「ヘドロ残飯同時採用」は、トリック被弾率が高い方に持たせるべきである。ムゲンダイナにトリックする人は(型がバレる前は)ほぼいないが、ヤドキングはトリックされそう候補筆頭。
ちなみに、残飯回復が15で、みがわりが60もある。数ターン後のHP値を暗算で手早く算出しやすいのが地味にえらい。
244-0↓-12-0-252↑-0
201-63-102-130-178-50
特性:再生力
持ち物:ヘドロ
技構成:瞑想 鉄壁 なまける アシパ
備考:サンダーを受け出しから起点。対面からならディアルガのダイアース辺りまで瞑想から起点
ムゲンダイナと双璧をなす特殊受け。
HDに特化した数値はドククラゲやドラミドロすらも仰天する耐久を叩き出す。
どくどくを他で撒いてやれば、怠けるだけでの受け切りも成立するし、スペシャルな一般枠だ。
ムゲンダイナと同様、無理な居座りを実現できる。理由としては、再生力による持ち直しと、鉄壁という技の存在だ。
釣り交換などを読んで無理やり居座って大ダメージを受け、怠けるで回復しつつ再生力で交代すると、ヘドロと合わせてほぼ全快した状態で次のサイクルに向かうことができる。
受け切りが成立すると判断すれば早々に鉄壁。ムゲンダイナもびっくりの両受け要塞の完成だ。
どくどくがあるとヤドキングの強さは大きく増すため、ムゲンダイナの他にもパーティにどくどくを多く採用した。
252-0↓-252↑-0-4-0
157-61-224-73-163-55
特性:再生力
持ち物:オボン
技構成:どくどく 熱湯 鉄壁 自己再生
ザシアン軸へのピンポイント枠。
基本的に物理受けはムゲンダイナで良いため、かなり選出率は低い。
ヤドキングとドヒドイデで回すのは普通に強いけど、タイプ的にドヒドイデが物理(とくに地面)を受けづらいのが難点。
0-0↓-0-252-4-252↑
148-×-93-179-94-190
特性:ビーストブースト
持ち物:弱点保険
技構成:エアスラ 文字 ヘドウェ 流星群
ダイナ+ヤドキングでの受け2枠が基本選出であるため、ダイマックス枠が余る。
初手ランドロスに対してダイドラグーンから入るのがシンプルかつ強いので、刺さる流れは多かった。
ドラパルトなどのsで負けている相手にも戦いやすくするためエアスラを積んだが、こちらもどくどくサイクルのあと無限の勝ち筋を得られるため、コイツもムゲンダイナの一種である。
しかしHPは有限ダイナ。弱保発動後は先制技で縛られることもあるため、引いて温存することも大事。
★有限→上に有界→upper bound→UB
0-0↓-0-236-20-252↑
156-96-97-135-98-150
特性:ちからずく
持ち物:きあいのタスキ
技構成:カウンター 冷凍ビーム 文字 大地
ダイマを使わない方の先発枠。
タスキ先発枠の価値観は変わる。7世代はドククラゲ1強時代だった(実際にはニドキング党もいたが、個人的には圧倒的クラゲが強いと感じていた)が、今作、とくに今シーズンでは数的有利を取りやすいニドキングの方が有効だと考えた。
なにせ技枠がたりないが、とくに次点で採用したい技はふいうち。
ふいうちが欲しい場面は黒バド対面だが、黒バド入りに対しては確実にスカタンクを選出しているので、スカタンクで対応することにした。
カウンターのダメージは最大で155×2入るため、無振り80族のダイマまでワンパンできる。覚えておこう。
228-4-92-0↓-148↑-36
207-114-99-×-110-109
特性:ゆうばく
持ち物:イバンのみ
技構成:ふいうち どくどく こらえる イカサマ
備考:黒バドの珠アストラルビットを確定3発、ネクロズマの地震確定2発
こちらもドヒドイデと同様、特定の禁止伝説をピンポイントで対策した枠となる。
ネクロズマ展開をこらイバで阻止、バドレックスの理不尽なスピードを不意打ちで阻止する。
どくどくは汎用性と受け2枠連携を考えて採用した。ここもドヒドイデと同じ立ち位置である。
総括
というわけで、禁止伝説環境は
メインの基本選出軸3~4匹、ピンポイント対策枠2~3匹が強いように感じた。
なおドククラゲは絶望的に刺さっていない。
【スパイクチャレンジ使用構築】どくびしドラパルト【最高1758,最終1734】
★追記 最終91位でした。やったね!
公式大会:スパイクチャレンジに参加してきました。
この大会のルールは,一部の準伝説とダイマックスが禁止ということで,7世代のころの知識が活かせるのではないかと思い,7世代で最も強かった並びである「モロバレル+メガゲンガー」を再現しようというコンセプトで構築を組みました。また,もう一つの主軸であった「どくびし+メガゲンガー」も再現しようと考えて組みました。
モロバレルが今作で影を潜めている理由は幾つかあって,
①ダイマックスによりエレキフィールドやミストフィールドを張られやすい
②耐久がカツカツなのでダイマックス技で吹き飛びやすい
③というか環境に飛行技(ダイジェット)が多すぎる
④ダイマックスされると相手が固くなり,タイマンで負けてしまう(ダイマ非考慮だと割と対面性能は高い)
このようなモロバレルのジレンマが解消されるので,本ルールでモロバレルは刺さるだろうと考えられた。
しかし,相方として優秀だったメガゲンガーは今作にはいない・・・ということで,代用品として祟り目ドラパルトを採用。
さらに,前作で祟り目メガゲンガーと好相性だったどくびしドククラゲを採用。
これにより,7世代末期の毒統一で基本選出としていた「ドククラゲ+モロバレル+ゲンガー」を再編成した。
さらに補完として,ガブリアスやバンギラス,一撃ウーラオスなどの強力な物理アタッカーが重いため,HBカバルドンを採用。ふきとばしとステロにより,どくびしとのシナジーもよい。
そしてモロバレルと相性の良いアタッカーとして,高速低耐久の代名詞たるスカーフヒヒダルマを採用。モロバレルをクッションにしつつ2匹のエースをくるくると回す戦術が取れるようになる。
さいごに,受けループが重すぎたため,完膚なきまでに叩きのめすべくゴチルゼルを採用。こうして構築が完成した。
★ドククラゲ@タスキ
特性:クリアボディ
155-67(↓)-86(4)-132(252)-140-167(252↑)
どくびし こごかぜ ねっとう ミラーコート
どくびし始動要因のなかでは,熱湯とこごかぜのおかげで圧倒的な汎用性を誇る。
とくに熱湯が優秀で,パーティ単位で誘うウーラオスに刺さるのが大きい。
ミラーコートは読まれることが多く,ヘド爆あたりの方が強かったかもしれない。
相手のパーティの半数以上にどくびしが刺さるときは積極的に出していた。
後述のドラパルトのたたりめと併せて,3タテコースが狙える。
クリアボディの発動機会はなかったが,ナットレイにやどりぎを打たれた試合はあったので多分ヘドロ液で良かった。
昨今のガブリアスは岩石封じをしない。
★モロバレル@ウイのみ
特性:再生力
221(252)-90-134(252↑)-105-101(4)-31(↓)
胞子 イカサマ クリスモ ギガドレイン
HBに振り切ることで,ウーラオスの暗黒強打を2耐えしたりガブリアスの剣舞地震を耐えたりできる。
ヒヒダルマとドラパルトを場に出すために活躍するクッション。
ホントはアーゴヨンみたいな積みアタッカーも入れたかったが,ルール上馬車やUBみたいな能力上昇系アタッカーが軒並み入れられないので仕方ない。
★ドラパルト@食べ残し
特性:すりぬけ
163-112(↓)-95-152(252)-96(4)-213(252↑)
鬼火 祟り目 流星群 みがわり
8世代のメガゲンガー。
どくびしから祟り目コンボ,もしくはモロバレルの胞子祟り目コンボとなる。
確定圏内に入らない相手でも,みがわりを使えば毒ダメージを稼げるので悪くない勝負になる。
流星群の枠は諸説あるが,レジエレキをワンパンできることや,一撃ウーラオスに対してみがわりでふいうちを透かしてから流星群を当てられたりと利点は多い。
★ヒヒダルマ@スカーフ
特性:ごりむちゅう
181(4)-191(244)-75-x(↓)-76(4)-161(252↑)
とんぼがえり 氷柱落とし フレドラ 馬鹿力
バレルさんのおかげで無傷で場に出ることができる。すごーい!
特に語ることのない優秀性能。
とんぼでバレルに交代して,胞子して,再度ダルマを場に出す。
あと単純にドラパルトとちょっとだけ相性補完があるのがうれしい。ドラパルト⇔ヒヒダルマで交代が成立するときは,それを利用して有利状況を持ってくる。
7世代毒統一のスカーフアーゴヨンのような手触りで,非常に手になじんだ。
★カバルドン@オボンのみ
特性:すなおこし
215(252)-132-187(252↑)-x-93(4)-67
ステロ ふきとばし なまける 地震
重くなりがちなエスバ,一撃ウーラ,ガブリアス,バンギラスなどを受けるために入れたが,テンプレ型で採用するあくびがどくびしとアンチシナジーなため,なまけるを採用することになった。
逆に,上記の相手にどくびしを踏ませることができれば,なまける連打でシンプルに詰ませることができる。
他にも,なまけるがあるおかげで,TOD狙いにシフトしやすいことなども利点だった。
ドククラゲを選出していないときは状態異常を撒ける要員がないため,ドラパルトの鬼火依存になってしまったのは難しかった。
良くも悪くも,使用者の腕前が問われるポケモンだった。
★ゴチルゼル@カゴのみ
特性:かげふみ
175(236)-54(↓)-116(4)-116(4)-172(212↑)-92(52)
ねむる コスモ 悪巧み アシストパワー
こちらも語りつくされてそうなテンプレ型。
パーティ単位でポリ2ドヒドラッキーあたりが苦手だったため,ピンポイントでの対策枠として採用した。
ドラパルトと併せて強烈に悪タイプを誘うため,意識しておく必要がある。バンギウーラ対策をバレルカバで厚くしているのはそのためである。
とくに,構築を眺めてみるとスカーフサザンドラで積んでいるように見えるが,ヒヒダルマは大文字以外の技を耐えるため,ヒヒダルマで対策とした。
大文字を打たれた場合,ゴチルゼルが起点にしつつ悪あがきで退場させることができるので,やはりなんとかなっている。
かげふみという特性はメガゲンガーで使い慣れているので,肌に合っていた。
さいごに
7世代のころの知識を活かして組んだ構築で,そこそこのいい成績を出すことができたので満足です。
次回作ではダイマックスがないということなのでしょうかね?個人的にはこっちのルールの方が好きだったので,ぜひダイマのないルールが来てほしいな,という思いです。
【構築記事】ドクドヒドヤドイド
お久しぶりです
来シーズンから禁止伝説が解禁されて,これまでとは戦術がガラリと変わりそうなので,備忘録として今シーズンの構築記事を残しておこうと思い,ここに記します。
ドククラゲ
ドヒドイデ
ヤドキング
ウツロイド ドが多いですね
★構築経緯
電磁波ウツロイドからのみがわりアーゴヨンが強そうだと思い,ここをスタートとした。この並びは7世代で愛用していたものである。
実際回してみると使いやすく,他で補完を取るように組んでいった。
まず,アーゴヨンが押し負けやすいランドロスやバンギラスに対して,
キノコの胞子によるサポートができるを入れ,
さらにカバルドンなどの展開をむりやり奇襲して倒せるを採用した。
さらに,前期1位の方が使っていた受けコンビを入れて構築完成となった。
https://sp.nicovideo.jp/watch/sm38091538
↑この並びで潜っている動画も是非見てください!!!
★型紹介
ドククラゲ@命の珠
特性:クリアボディ
155-67↓-85-132(252)-141(4)-167↑(252)
ねっとう こごかぜ ヘドウェ ドロポン
備考:ヘドロウェーブでゴリランダーを倒すためには帯では火力不足
初手ダイマックス奇襲枠。
ドククラゲより遅いポケモンで固めた構築は意外と多く,上から水毒の範囲を押し付けるのは強力だった。
初手ダイマで荒らしたあとは,受けコンビで詰ませる流れが多かった。
ダイマ枠と銘打ったが,裏にアーゴヨンを出している場合など,状況に応じて臨機応変に温存する選択も検討した。
Cは80族と心もとないが,ダイストリームとダイアシッドは両方とも次の火力を1.5倍にする効果であるため,受けだししてきたナットレイを飛ばしたりなどの,予想外の火力が出て使用者側もビビっていたという。
ダイマックス打ち合い意識でクリアボディだが,やはり今期もやどりぎを打ってくるナットカグヤに当たったため,ドククラゲの布教活動が足りないなあなどと反省している。
特性:ビーストブースト
197(100)-52↓-87(156)-147-151-170↑(252)
ステロ でんじは どくびし クリアスモッグ
備考:ランドロスのダイジェット確定3発
前期一位の受けループにTODで勝てる調整(後述)
先発枠。メテオビームをちらつかせながらステロどくびしを展開し,みがわりアーゴヨンの通りをよくする仕事を担う。
電磁波で起点阻害しつつ,みがわりが残る可能性を高めていたが,瞑想ラティなどが問答無用で要塞化し始めたため,元来採用していたパワージェムを切ってクリアスモッグに変更したところ,想像以上に便利だったためワンウエポンはクリアスモッグに。
それに伴って,もともとCSベースだった調整も,クリアスモッグのためだけにCに振る必要性は皆無なため,hbS振り分けとした。
◎受けループにTODで勝てる方策
前期一位の受けループが流行。何度か当たるなかで,出されやすい3匹は
この並び,こちらもドヒドイデ+ヤドキングと投げない限り,定数ダメ等の蓄積でTOD負けするため,ドヒドイデ+ヤドキングミラーという壮絶で不毛な戦いが頻発。
ラス1のバンギラスのHP実数値が高いため,総合HP割合で負けてしまう,という試合運びで手詰まりだった。
そこで,毒ポケ屈指の高HP種族値を誇るウツロイドを投入する。
このウツロイドの調整は,上記構築記事のバンギラスより高くしてあり,それによってウツロイドを無傷でTODすると,HP総量を1だけこちらが上回り,判定勝ちできるのである。
むろん,毒ポケモンHP種族値1位のモロバレルを出しても同様の理論は語れるが,そうすると,相手のほかの選出パターンに対応しづらいため,ウツロイドを出したいのである。
アーゴヨン@ヤタピのみ
特性:ビーストブースト
149(4)-70↓-93-178(244)-94(4)-190↑(252)
みがわり 大文字 ヘドウェ 竜の波動
備考:みがわりが4回打てる かつ DL対策 かつ Cの最高値 の3条件のため,努力値が4余る
予想外の殺戮マシーン。
みがわり搭載の利点は多岐にわたるが,特筆したいのは「対ダイマックス性能」である。
たとえば,自分がダイマックスを先に切った場合,こちらのダイマックスが枯れたあと,みがわり連打で相手のダイマックスターンを枯らして,アーゴヨンに倒されるのを防ごうとするのを防ぐ。
また,相手が先にダイマックスを切った場合,こちらはみがわりを連打して,相手のダイマックスが切れたあとにダイマックスすればよい。
アーゴヨンというポケモンのステータスや技の性質上,ダイマックス同士の打ち合いにおいてはそこまで強くないが,相手が非ダイマックスなら圧倒的な制圧力を見せる。
つまり,みがわりでターン調整できるとポテンシャルを200%発揮できるのだ。
一方で,悪巧み型のような強引な崩しパワーはないが,そもそも今の環境でアーゴヨンが悪巧みを積む隙を作ろうと思ったら,それこそそれ特化で壁展開要因などを用意しないといけないレベルだと思う。
そして,両壁持ちだったはずのウツロイドからは今作でなぜかリフレクターのみ剥奪されているため,毒統一においてその戦法は取れない。
つまり,毒統一で運用するならこっちが使いやすいのだろう,と結論づいた。
モロバレル@バコウのみ
特性:さいせいりょく
221(252)-90-134↑(252)-105-101(4)-31↓
戦略としては以前投稿したとおりである。
調整は,BD振り分けなどいろいろ考えたが,中途半端に両方受けようとするよりも,特化した方が使いやすいように感じたため,HB特化にした。
ランド入りに出せないというジレンマを解決するスーパークッションだが,選出率は最下位だったとおもう。
この枠を何か他の枠にしたら強そうだなあ、なんて考えつつ使っていたが,結局いい枠は見つからなかった。
ドヒドイデ@黒いヘドロ
特性:さいせいりょく
157(252)-61↓-224↑(252)-73-162-56(4)
ねっとう トーチカ 鉄壁 自己再生
備考:ヘドロ鉄壁トーチカで対面からザシアンのサイコファングが受かるらしい。来季も期待できるか・・・?
前期1位受けループをパクr…参考にした受けコンビその1
本来鉄壁の枠は黒い霧やどくどくを入れる人が多いだろう。が,その構成はあくまでタイプ受けでサイクルが回せるという前提でのものである。
毒統一でこれを採用するとなると,ある程度の居座り性能が要求されてくる。
そこで採用するのが鉄壁という技である。
鉄壁→黒いヘドロ回復→トーチカ→黒いヘドロ回復→自己再生
とすることで,非常に広い範囲の物理技を完封することができる。
また,トーチカが釣り交換に対する「ひっかけ」の役割を持っており,
たとえばサンダー対面でトーチカをして,なぜか相手が引っ込んでいく~などの流れで,熱湯の試行回数が増えて強かった。
再生力がパーティの3/6を占めているため,ものすごく試合が長引きやすいのが欠点か。
ヤドキング@たべのこし
特性:さいせいりょく
201(244)-63↓-102(12)-130-178↑(252)-50
瞑想 鉄壁 なまける アシストパワー
前期1位受けループをパクr…参考にした受けコンビその2
ドヒドイデが物理を受けるなら,こっちは特殊をがっつりと受け止める。
今大人気のサンダーもコイツ1匹で止まるため,瞑想でガンガン積んで起点にできた。
また,裏から出てくる物理を合わせて詰ませるために鉄壁を入れたが,これも非常に有用で,受けたはずのラティなどがサイコショックでごり押してくるのも防げて一石二鳥。
欠点としては,悪タイプに打点がないこと。
悪タイプが来たら基本ドヒドイデで受けるか,アタッカーたちに何とかしてもらわないといけない。
が,鉄壁さえ詰めればバンギラスなどに受け続けてTODを狙ったりできなくもない。
(ウーラオスは絶対むり。)
★基本選出
◎アーゴヨンエース展開系
先発枠+受け枠(クッション枠)+アーゴヨン
or + oror +
◎受けつぶし展開系α
先発DM荒らし+受けコンビ
or + +
◎受けつぶし展開系β
どくびしステロで受けコンビが動きやすい
++
◎超速急戦
普通に構築相性がよく刺さる相手へ
++
バコウモロバレル原案
冠の雪原解禁前はエースバーン流行により,ダイジェットが来るかキョダイカキュウが来るかの見えない択ゲーのせいでタスキ一択だったモロバレルは,
冠の雪原での環境変化後のランドロスたちにより,ダイジェット対策さえしておけば汎用性が保てることに気付いた。
これにより,貴重なきあいのタスキをほかに回しつつ,モロバレルを採用することが出来る。
当記事は,そういった環境でのバコウモロバレルの考察と,調整原案を述べるものである。
☆考察
バコウモロバレルの役割は,相手視点に「ダイジェットで倒しながらS上昇できる」という魅力を押し付けつつ,見えない阻止を行うことにある。
これだけだと受動的な採用であるから,採用理由としては弱い。
が,後攻キノコの胞子からの詰みエースという古から伝わるコンボで,攻めに転じることも出来るのが大きい。
実例として,モロバレル+アーゴヨンにより,後攻胞子からアーゴヨンを繰り出しわるだくみを積むことで,最速起きを除いた2/3の確率で"無償"わるだくみが通る。
7世代からこのブログを読んで頂いている方々には釈迦に説法だと思うが,あえて再度確認しておく。
無償わるだくみチャンスが存在するため,受け系へもこのコンボは強く,幅広い範囲を相手取れるようになる。
つまり,このモロバレルに求めることを整理すると,
① ダイジェット系へのストッパー
② 積みエースとの連携による勝ち筋
となる。
また,胞子以外の技枠は,積みエースに繋いだあとの「さいせいりょく」回復分で戦える仮想敵を考えて選びたい。
☆調整原案
物理の想定最大飛行打点「珠ランドロスのダイジェット耐え」を達成するためには,
無補正のHB 252-164振り
が必要条件。
ダイアースも同一ダメージである。
残り92と性格補正をDに充てることで,C+1段階のテッカグヤの珠ダイジェット辺りまで耐えるようになる。
抜群技でも,無補正252振りのアーゴヨンの珠ダイバーン(かえんほうしゃ媒体)を最高乱数切りで耐える辺りを耐久ラインとして見れる。
等倍なら,ウツロイドのC+1ダイロック(メテオビーム媒体)辺りを耐久ラインとして見る。
物理特殊の両者を欲張った,
性格「なまいき」
252-0-164-0-92-0
が妥当だろうと考えた。
Sに下降をかけるのは,後攻胞子のためと、ジャイロボールの威力軽減が大きいためである。
技構成は,ナットレイとTODになったときに強めな「こうごうせい」
HPを確保しながら相手を突破し,裏のダイジェット持ちに備える「ギガドレイン」
胞子読みみがわりをケアしやすい「イカサマ」
積みのリセットに使える「クリアスモッグ」
ウツロイドやヒードラン等にピンポイント対策となる「じだんだ」
こちらもパーティ内での重い相手と相談しつつ決めたい。
☆まとめ
ここから,構築やプレイングと相談して,物理耐久に寄せるか特殊耐久に寄せるかは個人の判断で柔軟に変えると良いと思う。
原案として,調整のベースとして活用できれば幸いです。
【雑記】トゲキッスと条件付き確率
高校生のポケ勢は絶対読んでくれ
今回はポケモン対戦と大学受験の両者で実戦的かもしれない確率のお話です。
(以下常態)
トゲキッスと対面していて、「コイツは『てんのめぐみ』なのか『きょううん』なのか……どっちなんだ?」と悩んだ経験はないだろうか?
最初に対面した時はそこまで悩まない。
しかし、たとえば初撃でエアスラッシュを受け、急所に当たったらどう感じるだろう?
*「おっこのトゲキッスはきょううんに違いない」
*「いや偶然急所に当たっただけで、てんのめぐみかもしれないぞ」
と、「きょううん」っぽさが増したように感じるだろう。一方で、てんのめぐみの可能性も捨てきれない。
また一方で、初撃でエアスラッシュを受け、怯んだ場合。
この場合、「てんのめぐみ」である確率は増したように考えられる。
さて、この「増したように感じる」のは間違いなく増しているわけで、ではどのくらい確率が変動しているのかを考えたいと思う。
また、トゲキッスが各特性である確率は、対面した時点では変動しておらず、ポケモンホームで閲覧できる使用率が初期値と考えられる。
エアスラで急所に当たったor怯んだの2条件が与えられたとき、確率は変動してしまう。
この変動後の確率のことは、世間一般に条件付き確率と呼ばれている。
あっそこの高校生諸君、ブラウザバックしないでくれ。
※条件付き確率の定義(めんどくさかったら読み飛ばしてね)
事象Aが起こったときに,事象Bが起こる確率を,事象Aが起こったときの事象Bが起こる条件付き確率といい,で表す。
また,等式が成り立つ。
って数学Aの教科書に書いてあった。
ちなみにP( )とは,カッコ内の確率を表す記号。
このままだとチンプンカンプンなので,具体例を挙げると,
「いわなだれ」で怯む確率は30%であると知られているが,実際のところは「いわなだれを当てた」という条件のもとで,怯ませる確率が30%というのが正確。
外す確率も考慮すると,30%×90%で27%で怯むという事実も踏まえると,
「いわなだれを当てる」を事象A
「怯ませる」を事象Bとすると,
「いわなだれを当て、かつ怯ませる」を事象A∩Bとおける。
このとき,
「いわなだれを当てた」という条件のもとで,怯ませる確率は
等式
のそれぞれに,30%,90%,27%が対応するのがわかるだろうか。
ゲーム内での技説明に記載された「30%」とは、単なる確率ではなく、「当てたという前提条件のもとで考える、条件付き確率」を表した数値なのだ。
さて,条件付き確率の計算により,トゲキッスの特性についての疑問を1個ずつ解消していこう。
★疑問1
トゲキッスに怯まされたとき,そのトゲキッスが特性「てんのめぐみ」である確率はどれくらいなのだろうか?
これを数学の問題っぽく書くとこうなる。
問1
ポケモンホームで公開されたデータによる,ランクマッチでのトゲキッスの特性「てんのめぐみ」採用率をpとする。(0≦p≦1)
トゲキッスに初撃のエアスラッシュで怯まされた。このとき,トゲキッスの特性が「てんのめぐみ」である条件付き確率を,pを用いて表せ。
下に解答があるため、自分で考えてみる方はここでスクロールを止めて解いてからスクロールしよう。
事象A・・・初撃のエアスラッシュで怯む
事象B・・・特性がてんのめぐみである
より,
初撃のエアスラッシュで怯む確率と,
特性がてんのめぐみであり,かつ怯む確率
を求める必要がある。
ここで,を求めるためには,と,特性がてんのめぐみではなく,かつ怯む確率を足せばよい。
※(怯む確率)=(てんのめぐみであり怯む確率)+(てんのめぐみでなく怯む確率)
を求めるために,を求める必要があるため,この手の計算ではを求めるという行為が一石二鳥になっている。
(当てる × 怯む × 使用率)
さらに,特性がてんのめぐみではなく,かつ怯む確率を計算すると,
(当てる × 怯む × てんめぐじゃない)
この和がであるから,
で括りつつ計算すると,
となる。
よって,
となる。 🈡
疑問1の結論と実例
つまり,例えばトゲキッスのてんのめぐみの採用率が70%だとしたら,p=0.7を代入すればよい。
2×0.7÷(0.7+1)=1.4÷1.7≒0.82…
ということで,一度怯んで「トゲキッスのてんのめぐみっぽさ」が増した時,ほんとうにトゲキッスの特性が「てんのめぐみ」である確率は82%程度だと知ることができる。
実際に存在するてんのめぐみトゲキッスが7割なのに対し,怯みを観測した瞬間82%になるというのは,直感では理解できない値だろう。この計算の価値はここにある。
最初に書いていた「怯んだという事実が確率を変動させる」ということを表せている。
この式は容易に覚えられる程度のシンプルな姿をしているため,覚えていると面白いかもしれない。
★疑問2
トゲキッスに怯まされたとき,次のエアスラッシュでも怯む確率はどれくらいなのだろうか?
の確率で「てんのめぐみ」だと分かっているため,次のエアスラッシュで怯む確率は,
⓵「てんのめぐみであり,怯む」確率
と,
⓶「てんのめぐみでなく,怯む」確率
の和を,を用いつつ求めればよい。
⓵
⓶
この合計を,やはりで括りながら計算していく。
すると,
が得られた。
今度はイマイチ分かりづらいが,最初の2つの掛け算が,「非てんめぐ想定での怯み率」であることも踏まえると,
が,「どれくらい怯む確率が上がっているか」の指標となる値とわかる。
疑問2の結論と実例
例えば,てんのめぐみ採用率p=0.7として代入すると,
(3×0.7+1)/(0.7+1)=3.1/1.7≒1.82となり,てんのめぐみではないと分かっているときに比べて,約1.82倍怯みやすいといえる。
★疑問3
トゲキッスの初撃エアスラッシュで急所に当たったとき,トゲキッスの特性がきょううんである確率はどれくらいだろう?
★疑問4
トゲキッスの初撃エアスラッシュで急所に当たりかつ怯んだとき,トゲキッスの特性がきょううんやてんのめぐみである確率はそれぞれどのくらいだろう?
この2つの疑問については,読者への演習問題とする。
立式方法は同じだから,みながらやったら勿論簡単だよね???
あとがき
確定した情報から原因を探るという,条件付き確率の問題としては非常に「大学入試的」なものだったと感じた。
とくに,疑問1の結論の式はとなり,非常に単純明快な形で完結したのは美しい。対戦中実際に代入して戦況が有利になったりすることは稀だと思うが,まあ知ってて損はないのかな、と思う。
ただ,対戦中に同じ局面に遭遇して「これっててんのめぐみの可能性はどれくらいなのかな?」と疑問に感じたことのあるプレイヤーは少なくはないのではないか?と思ったので,まとめてみた。
少しでも面白いな,と感じてくれた読者の方は,疑問3,4について計算してみてはいかがだろうか?
とくに,現役高校生は練習も踏まえて計算してほしい。答案はDMを送ってくれれば確認します。
弱点保険ドククラゲ軸【S10使用構築】
・はじめに
みなさん、シーズン10お疲れ様でした。
今期は上位禁止ルールも相まって、ドククラゲの活躍度が相対的に高く見込めたため、いろいろ探していたところ、弱点保険ドククラゲという型に行き着いたので、まわりも併せて紹介していきます。
パーティコンセプト&勝ち筋
・ドククラゲによる奇襲での数的有利
・ゲンガー、ペンドラーによる上からの通し
・クサイハナによる詰ませ
・型紹介
★ドククラゲ@弱点保険
努力値:CS252,D4
実数値:155-*↓-85-132-141-167↑
特性:クリアボディ
せいぜい熱湯程度と捉えて居座ってくるウインディやヒートロトム辺りを大ストリームで洗い流すことで数的有利を取れる。
また、弱点保険の発動機会が多く、足りない火力を補うことができる。
特性はクリアボディ。ポリゴンZなどと対面で打ち合う際に、ダイアタックを受けてもSが下がらない恩恵は大きい。
ダイマックスを切る関係上、相手のダイマックス枠と対峙してダイマックス技を受け止めるシチュは多いため、能力下降系を無視できるクリアボディはダイマックスドククラゲと相性が良い。
たまにダイマを切らない局面もあるため、水技は熱湯。ほかはほぼダイマックス時にしか打たないため、最大打点のふぶきなどを採用している。
ダイアイスの霰効果は優秀で、タスキ貫通や流行りのこらえるホルードを貫通することができるが、まだ使い慣れなかったため、それらを予測してダイアイスを打てるよう練習したい。
また、ダイソウゲンは相手のダイマを枯らしたあと、地震を半減しつつ弱点保険を発動させられるため有用であると考え採用した。
トリトドンやガマゲロゲ等にも刺さったため、こちらも有用であった。
★ゲンガー@きあいのタスキ
努力値:CS252,A4
実数値:135-85-80-182-85↓-178↑
特性:呪われボディ
ダイマックスはあまり切らない。先発での偵察要員として非常に優秀で、また、ちょっと採用率の低めなサブウエポンであるエナボとマジシャにより、ウーラオスやホルードなどに奇襲ができるのが強みである。
このゲンガーに限ったことではないが、タスキ先発枠の強みを活かすためには、読まれない奇襲技を仕込むのは鉄板だと思っている。汎用性を取るために一致技で固めた型も悪くないが、タスキという道具のズルさを最大限に活かすための工夫として意識したい。
もちろんダイマックスを切っても有用であり、キョダイゲンエイの威力は目を見張るものがあった。
★ペンドラー@いのちのたま
努力値:AS252,B4
実数値:135-152-110-*↓-89-180↑
特性:かそく
ダイマックスエース。
クサイハナのねむりごな補助から剣舞を通す動きはやはりシンプルで強い戦略である。
剣舞ができなくても、ダイナックルで無理やりAを上げていく動きも優秀で、非常に使いやすかった。
努力値:HB252,D4
実数値:167-*↓-134↑(201)-105-96(144)-60
特性:ようりょくそ
どうあがいても環境に刺さる観葉植物。
パッチラゴンが環境トップであり、その珠ダイジェットを確定で耐える耐久を持つ。同タイプのモロバレルはこれを耐えない上、胞子に依存しているため、ダイサンダーで容易に機能停止するのでクサイハナの方が圧倒的に使いやすい。
リザやヒトムを除く環境上位にこれでもかというくらい刺さっているため、ほのおをケアすればコイツが通る。
その炎タイプに強いのが本構築の軸たるドククラゲなわけで、攻めの補完が取れている。つまり
ドククラゲにダイマックスを切ると想定されず居座ってくるような炎タイプたちを対面突破した瞬間、クサイハナで詰みが確定するような試合展開を主な戦法とした。
ドククラゲ+クサイハナ+刺さっているだれか、と出すのが強い。
★マタドガス(ガラル)@たつじんのおび
努力値:196-0-0-252-0-60
実数値:165-*↓-140-150↑-90-88
特性:かがくへんかガス
環境に刺さり気味な髭の旦那。
Sを4振りアーマーガア抜きまで振ることで、一応対面で勝てるということにしている。
※と思っていたが無振りアーマーガアしか抜いてなかった。そもそもアーマーガアと対面することがそこまで多くなかったので気づかなかった。
ご指摘ありがとうございます😊
このマタドガスの役割は、先発でいい感じに荒らすことであるが、偶に刺さりまくってる構築も見かけたため、単純に刺さりが良い枠として雑に投げていた。
最初は10万ボルトを採用してフルアタにしていたが、おにびの方が撃つ機会が多いと感じたため変更した。まもるやこらえるなどでダイマ対策をしても強い技枠だろう。
★ドラピオン@シュカのみ
ちょうはつ がんせきふうじ かわらわり はたきおとす
努力値:108-4-12-0-252-140
実数値:159-111-132-*-127-146
特性:カブトアーマー
先発で偵察する枠。
リザードンのダイマックス技を軒並み耐えるため、岩石封じを差し込みながらドククラゲ等に繋ぐことができる。
かわらわりは壁系のメタとして採用したが、これがなかなか有用。
そもそも壁要因はいたずらごころ持ちのクレッフィやオーロンゲなどが多く、電磁波による妨害を受けない悪タイプであるドラピオンはこの辺りに優位。
それに加えて、いたずらごころ勢は「壁なら無効化されないから貼れまーす!」という優位性に気を取られて居座りやすいのがドラピオンによる壁誘発性能である。
1つ目の対策事項に目が引かれるので、裏の2つ目の「かわらわり採用」という事項に気づかれにくく、かわらわりが成功しやすいのは優秀な心理的効果だと思った。
特性カブトアーマーによりウーラオスの専用技に耐性を持つが、こちらからの打点もないので副次的なものとなる。というか格闘技ばかり打たれるのでほぼ必要なしか?
・さいごに
今期の構築は煮詰めればもっと輝くように感じた。ダイマックス弱保ドククラゲでシーズン11も頑張りたい。
ドククラゲの特性に関する誤認識
ドククラゲ使用者のみなさん、特性は何にしてますか?
私は今期のパーティでは「ヘドロえき」を採用しています。
今回は、ドククラゲの特性は「クリアボディ」「ヘドロえき」のどちらがどんな時に有用なのかを、世間一般のドククラゲに対する認識と、10年以上ドククラゲを考察している変態との認識の違いについて述べます。
あめうけざらについては圧倒的に性能が低いため、この記事では無視します。
・ヘドロえきの使用率と根拠
そもそも、ドククラゲの特性割合は、PGLの特性割合データが公開された時代から一度たりともクリアボディはヘドロえきを上回ったことはない。
この原因をいろいろ考察してきたが、かなり根深い誤認が根底にあると考えた。
ドククラゲをパーティに採用した人に、「なぜドククラゲを採用したか」と聞いたところ、大概の場合、「ヘドロえきでやどりぎのタネをメタりたいから」的な意味合いの返事が来る。今作では「ちからをすいとるをメタりたい」とかも。
この方々はドククラゲをドククラゲとして見ていない。「ヘドロえき持ちのなかで一番種族値が高い」という特徴のみでドククラゲを採用している。
が、ナットレイやサニーゴをメタりたいなら、敢えてドククラゲにせずとも、マジガ持ちだとかいくらでも選択肢はあるのだ。
つまり、「やどりぎのタネをメタりたい」ではなく、「ヘドロえきで嵌めて気持ちよくなりたい」という、勝ちへのスタンスではなくびっくり箱的なスタンスでの採用である。
ヘドロえきを使いたいから採用してる、という理由のみでは、ドククラゲのポテンシャルを活かしきれない。
まずドククラゲ採用の明確な理由があり、その付加価値として特性を選ぶ方が理に適っている。
・毒統一視点でのドククラゲの採用理由
先ほどまでは一般のパーティ全てに対する抽象的な話だった。
次は具体化だ。
毒統一においてドククラゲは、「一致水打点を、高い素早さから放てる」という理由から採用されることが基本となる。
そこに加えて、付加価値としての特性選択がある。
クリアボディか、ヘドロえきか。
環境や見方次第で変化するが、その変化に対する私の見解は、「クリアボディにする理由が濃いか薄いか」で判断するといい、というものだ。
例えば前作"USM"では、ガブリアスやランドロスと対面させていくことが多く、岩石封じからの展開を許さないためのクリアボディは有用である局面が多かった。
しかし環境はガラリと変わり、岩石封じ展開をする地面タイプがドリュウズ主体となった。
主流なヤツが型破り岩石封じを打ってくる。クリアボディは無効化される。そうなると、クリアボディの恩恵は薄い。有用な発動回数は激減した。
そこで、消去法としてのヘドロえき採用となった。
無論、従来の「大衆」が使うドククラゲの強み(やどりぎのタネに対して出して気持ちよくなれる)は得られたわけだが、このメリットはあくまで副次的。ヘドロえきのためにドククラゲを採用しているのと比較すると、貢献度が圧倒的に違う。
・特性が採用理由になる?
例えば、「リベロが強いのでエースバーンを採用する」は、特性を理由に採用する行為としては一級品の強さだと思う。「ばけのかわ」だとか、「ふしぎなまもり」だとか、特性単体の性能が非常に強力ならば、特性を理由にした採用は成立する。
しかし、ヘドロえきはどうだろう。希少性という意味ではリベロやばけのかわにも負けず劣らずの希少性だが、その希少性に騙されてないだろうか?
ヘドロえきはそんなに強力な特性か??
「やどりぎの自身のダメージが無効化」とかならわかるが、お互い同ダメージになった状態はさほど強くない。
お洒落ポイントは高いので、思わず使いたくなりがちな特性であることは間違いなく、それゆえに超強力というわけでもないのに特性を理由とした採用をされがちである。
・まとめ
この話はドククラゲに限ったことではないんじゃないか、とも思えます。
特性や技などの「希少性」「お洒落度合い」などに惑わされて、採用理由がそれだけになっている枠は誕生していないだろうか?
採用理由は複数用意するか、強力な根拠が欲しいな、という話でした。